日本も病院船を持つべきか? そのメリット・デメリットとは

日本国内における新型コロナウイルスの流行を受け、「病院船」の保有についての議論が再燃しています。単純に考えてあったほうがよいであろう病院船ですが、もちろんデメリットもあり、これまで自衛隊は保有するに至っていません。

これまでなぜ病院船は整備されてこなかった? 病院船の問題とは

 それでは、こうしたメリットがあるにも関わらず、これまで病院船が整備されてこなかったのは一体なぜでしょうか。

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アメリカ海軍の病院船「マーシー」にて、各種課題の意見交換などに参加する海上自衛隊の医療スタッフ(画像:アメリカ海軍)。

 まず考えられるのは、その高額な建造費と維持費です。たとえば、2013(平成25)年に内閣府が作成した病院船に関する調査資料によれば、負傷者への治療から長期の入院まで対応できる本格的な病院機能を持つ総合型病院船を運用しようとする場合、まず建造費が1隻300億円から350億円、さらに維持費が年間25億円かかります。

 しかも、病院船は1隻だけでは不十分で、定期的にドックで点検を受けたり、あるいは日本のどこで災害が起ころうとも即応したりすることを考えれば、最低でも2隻は必要になります。

 また、災害が起きていない平時に病院船をどう運用するのかという問題や、災害時にはただでさえ不足する医療スタッフをどうやって病院船に回すのかという問題、さらに津波被害にあった被災地の海上は漂流物が多く浮遊していたり、あるいは港湾が使用不能になっていたりするため、病院船が被災地に近づけないという問題もあります。

【写真】病院船「マーシー」の船内や訓練の様子

【新型コロナウイルス対応特集】新幹線や飛行機の換気はどうなってる? 定期券払い戻しの注意点など

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