今後の高速バス すいてる便ほど安くなるかも 導入進むか ダイナミック・プライシング

高速バスで、便ごとの需要に応じて運賃を柔軟かつリアルタイムに変更していく「ダイナミック・プライシング」が本格化しそうです。利用者にとって「すいている安い便」をより選びやすくするための取り組みも進んでいます。

昼行路線でもダイナミック・プライシング本格化か 発車10分前まで変更OK

 しかし2020年2月、京王/アルピコ交通/長電バスによる新宿・池袋~長野線で、4月乗車分からダイナミック・プライシングを導入することが発表されました。なお、これまで新宿~長野線と池袋~長野線は別路線でしたが、これを機に統合されます。

 4月からの新宿・池袋~長野線は、ウェブ予約・決済用の運賃と電話予約、窓口や車内支払い用の運賃が明確に分けられ、そのうちウェブ運賃だけが、予約状況により変動します。各停留所の発車時刻10分前まで、ウェブ上で便変更や取消にも対応します。ウェブ予約・決済の比率が上昇するなかで、例外はあるもののウェブ運賃の方が相当お得に設定されており、今後は多くの乗客がウェブ上の変動運賃で予約すると考えられます。

 現場の運用が複雑な高頻度運行の昼行路線において、初めての本格的ダイナミック・プライシング導入というニュースで、今後ほかの路線にも展開されるか、注目されます。

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ジェイアールバス関東の夜行便「グランドリーム号」の車両(2019年9月、中島洋平撮影)。

 ダイナミック・プライシングには、精緻なデータ分析などITの技術と、担当者による「消費者のニーズを読む力」の合わせ技が必須です。乗車便変更時の差額のやり取りといった現場の運用と、それを支える座席管理システムの充実度も問われます。今回の京王などのほか、すでに本格的なダイナミック・プライシングを導入済みの「ドリーム号」を運行するJRバス各社は、自社で運営する座席管理システムを改修したほか、レベニュー・マネジメント専門のデータ分析システムを活用している事業者もあります。

 こうした事業者ではシステムだけでなく、運賃決定専任の担当者、さらに発券窓口や乗務員といった現場にもノウハウが蓄積され、運賃決定の精度はより高まっていくと考えられます。

【運賃表】ウェブ決済が大幅に安い高速バス長野~新宿・池袋線

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