戦没したはずが生きててビックリ! 戦火を耐え抜き2度国籍変更した流転の駆逐艦の航跡

なくしたと思っていたものが、ふとした瞬間に出てくることはありますが、それが駆逐艦だったら驚くでしょう。しかも自沈処分したはずが、敵の艦艇として太平洋戦争を戦い抜いていました。駆逐艦「スチュワート」の数奇な航跡を辿ります。

東アジアへの派遣が艦の運命を決めた

 第2次世界大戦中、進攻した先で敵軍が放棄した兵器を集め、自軍装備として再使用することは、各国で行われていましたが、そのようなリユースは銃器類や車両だけでなく、艦船についても同様でした。

Large 20200428 01
太平洋戦争開戦前の駆逐艦「スチュワート」。艦首側面に大きく艦番号を書き込んでいる(画像:アメリカ海軍)。

 旧日本海軍が使用した第百二号哨戒艇も同じく、当時、敵であったアメリカ海軍の駆逐艦を接収したものですが、この艦はなんと終戦後、再びアメリカの軍艦として星条旗を掲げアメリカ本土に戻った経緯があります。いったいどのような艦歴をたどったのでしょう。

 第百二号哨戒艇の元々の艦名は、アメリカ海軍の駆逐艦「スチュワート」です。この艦は、第1次世界大戦直後の1920(大正9)年3月4日に進水し、半年後の9月15日に就役しました。

 就役当初は、アメリカ本土東海岸を拠点とする大西洋艦隊に所属し、カリブ海などで活動していましたが、就役から約2年後の1922(大正11)年6月にフィリピンを拠点とするアメリカ海軍アジア艦隊に転属となり、地中海とスエズ運河を通ってフィリピンに向かいました。

 駆逐艦「スチュワート」は、これ以降は太平洋戦争終結まで約四半世紀のあいだ、アメリカ本土に戻ることなく活動することになります。フィリピンに到着した翌年の1923(大正12)年9月には、関東大震災で被災した首都圏を救援するために来日したほか、グアムに行ったり、中国の上海や南京に派遣されたりと、東アジア域内を動き回っていました。

【写真】サンフランシスコ沖で標的として攻撃を受ける元「第百二号哨戒艇」

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 現代の米軍だったら新造艦を建造できるコストを費やしてもスチュワートを復元して、凱旋鑑として海軍のシンボルにしたでしょうね。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス