戦没したはずが生きててビックリ! 戦火を耐え抜き2度国籍変更した流転の駆逐艦の航跡

なくしたと思っていたものが、ふとした瞬間に出てくることはありますが、それが駆逐艦だったら驚くでしょう。しかも自沈処分したはずが、敵の艦艇として太平洋戦争を戦い抜いていました。駆逐艦「スチュワート」の数奇な航跡を辿ります。

日本軍艦と戦ったのち、米潜水艦と戦闘

 1941(昭和16)年12月、太平洋戦争が勃発したとき、駆逐艦「スチュワート」はオランダ領東インド(現在のインドネシア)のボルネオ島タラカンにいました。開戦後にいったんフィリピンに戻ると、アメリカ海軍の高官や補助要員たちをフィリピンからオーストラリアまで避難させたり、増援部隊や補給物資の運搬に従事したりしています。

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1922年中国杭州に到着した駆逐艦「スチュワート」(画像:アメリカ海軍)。

 しかし、1942(昭和17)年2月20日にバリ島沖海戦で日本海軍の駆逐艦と交戦した際、駆逐艦「スチュワート」は被弾しボイラーなどが損傷したため、オランダ領東インドのジャワ島にあるスラバヤ港に入り、修理待ちとなりました。そこへ日本軍が進攻してきたため、味方の手により自沈、アメリカ海軍籍からいったん外れることになります。

 バリ島沖海戦から3週間後の3月8日、日本軍がスラバヤを占領したとき、駆逐艦「スチュワート」は海底に沈んでいましたが、引き上げが可能な深さだったため、日本海軍は修理して再使用することを決め、浮揚作業と復旧工事にとりかかりました。

 復旧工事中、新たに「第百二号哨戒艇」と命名されると、1943(昭和18)年9月21日に、改めて日本の艦艇として就役しました。復旧工事中に各種武装は日本海軍の装備に付け替えられ、煙突なども改修されています。

 こうして駆逐艦「スチュワート」改め「第百二号哨戒艇」は、星条旗ではなく旭日旗を掲げると、逐次、対空火器やレーダー(電探)の増設を受けながら、船団護衛などに従事しました。

【写真】サンフランシスコ沖で標的として攻撃を受ける元「第百二号哨戒艇」

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コメント

1件のコメント

  1. 現代の米軍だったら新造艦を建造できるコストを費やしてもスチュワートを復元して、凱旋鑑として海軍のシンボルにしたでしょうね。

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