自転車通勤の波くるか 新型コロナで需要増 好調の自転車業界 品薄のウワサは?
新型コロナウイルスの感染拡大を防止する新生活様式として、自転車通勤が国ぐるみで推奨されています。多くの業種で業績が低迷するなか、強気の見通しを示す自転車店もあります。
政府も自転車通勤を後押し
新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、需要の伸びが予想されるもののひとつが、自転車です。政府が打ち出した、いわゆる「新しい生活様式」のひとつとして、公共交通機関と自転車の併用が推奨されているなど、「密」を回避する移動手段として注目が集まっているようです。
一方で自転車については、新生活が始まる書き入れ時であるはずの春に、品薄の報道も多く見られました。中国などからの供給が途絶える、あるいは滞ってしまったためといわれますが、実際にはどうなのでしょうか。全国で自転車店「サイクルベースあさひ」を展開するあさひ(大阪市都島区)に聞きました。
――新型コロナウイルスの影響が顕在化して以降、自転車の売上は伸びているのでしょうか?
実際に新型コロナウイルスの影響がどれほど販売実績に影響しているかは数字上では判断はできませんが、3月度(2月21日から3月20日)の売上高は、もともと通勤や通学などの新生活に向けた自転車需要が高まる時期でもあり、前年比18.5%増だったものの、4月度(3月21日から4月20日)は前年比16%減でした。緊急事態宣言が全国に拡大され、外出自粛によりお客様がご来店いただけなかったためと思われます。
――品薄も聞かれますが、どうでしょうか?
5月以降、全体的な自転車の供給量は順調で、品薄な状況にはありません。おもな生産国である中国国内の各工場の稼働状態も元に戻りつつあります。ただ、キッズ用の自転車、一輪車、キックバイクなどに関しては、売れ行きは好調ではあるものの、全国的に品薄な状況が続いています。
というのも、小学校や幼稚園が臨時休校あるいは休園となり、お子様の運動不足やストレス解消のために購入される方が多いと思われるのですが、例年であれば、こうしたキッズ車は春の時期に売れる商材ではなかったこともあり、各メーカー含めて在庫量と生産量が少なくなっているためです。
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