「水どう軍団」も上空に? 飛行機の経由点「ウェイポイント」 異色な名称は日本各地に
飛行機は、空の道の各ポイントに設けられた「ウェイポイント」を経由し飛ぶのが一般的で、この名称にはユニークなものがあります。たとえば近畿の関西弁や、福岡のビール銘柄が代表的ですが、もちろんこれだけではありません。
北海道では「どうでしょう軍団」が上空に集う?
航空会社で運航されている飛行機はフライトの際、安全に効率よく飛行するため、定められた航路で上昇し、巡航中は設定された「航空路」を通り、定められた航路で降下し、目的地まで行くのが一般的です。航空路の分岐点や境界、空港の出発経路、到着経路には座標などをもとに設定された「ウェイポイント」があり、飛行機はそこを経由して目的地まで向かいます。
日本国内においてウェイポイントは、アルファベット5文字であることや、近くに同じ名称のものがないことなど、ICAO(国際民間航空機関)が定めているルールに基づいて、国土交通省がその名前を決定しています。もちろん地名などに基づいて決められることもありますが、なかには覚えやすさや聞き取りやすさを高めるため、ユニークなものもあります。
代表的なものとしては関西地域の、合わせて「ほんまかいな」という関西弁を連想させる「HONMA」と「KAINA」や、プロ野球の阪神タイガースを連想させる「TIGER」のほか、福岡県のビール銘柄を連想させる「KIRIN」「MALTS」「EBISU」「LAGAR」といったものが挙げられますが、ユニークなものは、もちろんこれだけにとどまりません。
たとえば北海道発祥として知られるもののひとつといえば、タレントの大泉洋さんなどを輩出した北海道テレビ(テレビ朝日系列)の深夜番組『水曜どうでしょう』ですが、その出演メンバーとスタッフを連想させるようなポイントが、苫小牧市など道央地方の南洋上に存在します。
レギュラーメンバーである大泉 洋さんの「YOSAN」、番組内で「ミスター」とも呼ばれる鈴井貴之さんの「MISTA」をはじめ、スタッフで「うれしー」のニックネームをもつ嬉野雅道ディレクターの「URESY」、そして藤村忠寿ディレクターの「FUJIM」といったように、それぞれのメンバーを連想させるウェイポイントがそのエリアに集まっているといった状況です。ちなみに、準レギュラーでもあった「ヤスケン」こと安田 顕さんを連想させる「YASKN」も近くに存在します。
秋田付近だと他に男鹿半島付近にNAMMY(ナマハゲ?),OTOME, OBAKO,BIJINのちょっと北にはNYUTO(乳頭温泉?),GAKKO(いぶりがっこ?),RWY10のRNAVアプローチコース上にはKILLY, TAMPO(きりたんぽ?),BRIKO(ぶりこ(ハタハタの卵)?)なんてのがあったりします。
男鹿半島沖にはNISIN&HOKKE, 能登半島付近にはHOTAL&SQUID(ホタルイカ?)など海産物がいたり,三陸沖にはALICE&LIDELなんてのもあったりするので,AIS JAPANのエンルートチャートを眺めるとおもしろいです。