いろいろ特徴ある海自艦艇3選 初のミサイル搭載艦から最長寿艦に同型最多艦艇まで
36年以上現役だった最長寿護衛艦「ひえい」
海上自衛隊の護衛艦の一生というと、一般的には竣工から20年から25年程度の期間、護衛艦として第一線で使用され、新型の次世代護衛艦が就役するにつれて、それに押される形で第一線を退き、練習艦などに転用されて余生を過ごします。
これまでは、おおむね30年程度で除籍というのが主流であったなか、なかには艦齢延伸工事と呼ばれる大規模なアップグレードが施され、35年以上、運用されたケースもあります。
2020年6月現在までに退役した護衛艦のなかで、最も長く運用されていたのは、ヘリコプター搭載護衛艦「ひえい」です。
「ひえい」は1974(昭和49)年11月27日に竣工、2011(平成23)年3月26日に除籍されるまで、36年4か月にわたり運用されました。
「ひえい」は海上自衛隊初のヘリコプター搭載護衛艦である、はるな型の2番艦として建造され、姉妹艦の「はるな」とともに海上自衛隊のヘリコプター運用を確立させた功労艦です。のちに護衛隊群旗艦を務めるなどして最後まで第一線で用いられました。
なお、現用の護衛艦「はたかぜ」は、2020年3月に艦齢34年で練習艦に種別変更されています。過去、護衛艦から練習艦に転籍したやまぐも型やはつゆき型などの複数の護衛艦を見返してみると、おおむね4年から5年ほど練習艦として使われたのち除籍となっているため、もしかすると数年後には護衛艦「はたかぜ」が最長寿艦になっているかもしれません。
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