最新新幹線「N700S」に引退の「カモノハシ」700系 再利用される 乗客に身近な部分で

東海道・山陽新幹線の最新型車両「N700S」。その量産車には、すでに引退した700系電車の車体が再利用されています。もちろんそのままではなく、形を変え、乗客にとって身近な場所に現れました。

アルミで作られた700系 それを再利用してN700Sに

 JR東海がまもなく、2020年7月1日(水)にデビューさせる予定の新型新幹線「N700S」。その量産車には、2020年3月までに東海道新幹線での運転を終了した700系電車の車体が、再利用されました。

 それは、乗客のとても身近なところに使われます。

 アルミニウム合金で造られている700系電車の車体(車両構体)をアルミくずにし、それを再利用して成形。N700S量産車の普通車客室上部にある荷棚へ、生まれ変わりました。

Large 20200613 01
左が形状から「カモノハシ」とも呼ばれた700系、右がN700S量産車(恵 知仁撮影)。

 環境負荷の低減などを目的に行われたもので、この「新幹線から新幹線へ」のアルミリサイクル(アルミ水平リサイクル)は、高速鉄道として世界初とのこと。

 新幹線の廃車体に由来するアルミくずには、さまざまな種類のアルミが混ざっており、ふたたび新幹線用として使うには課題がありました。しかし、そこで適切なアルミの選別が可能になったことから、実現したとのこと。なおN700系の廃材も、同様にN700S量産車で再利用されています。

 新型新幹線「N700S」は、全席にあるコンセント、座面が動く乗り心地が向上したシート、防犯カメラの増設などで向上した車内セキュリティ、停電時も安全な場所まで自走できるだけのバッテリー搭載、柔軟に編成を組める「標準車両」であることなどが特徴です。

【了】

【写真】N700S新幹線の「700系新幹線を再利用した部分」&「新幹線リサイクル」の流れ

新型新幹線「N700S」ついにデビュー! その乗り心地やいかに? 確実に乗る方法は?

Writer:

鉄道を中心に、飛行機や船といった「乗りもの」全般やその旅について、取材や記事制作、写真撮影、書籍執筆などを手がける。日本の鉄道はJR線、私鉄線ともすべて乗車済み(完乗)。2級小型船舶免許所持。鉄道ライター/乗りものライター。

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. アルミ合金の車体をリサイクルして荷棚にしたものを、世界初の高速鉄道での水平リサイクルですといわれても、いまいちしっくりこないのは私だけでしょうか…

    確かに広い意味では車体の構成部品ではありますが…

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  3. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  4. ウクライナ軍の「1000機の無人機」がモスクワの製油所を襲撃!“タンクが吹き飛ぶ瞬間”を捉えた映像を大統領が公開 今後の影響は?
  5. ロシアのミサイル部品工場が「大炎上」 ウクライナ軍の航空機から発射した巡航ミサイルが「直撃」か
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス