米海軍曲技飛行チーム「ブルーエンジェルス」所属 「異色」の機体が務めた役割とは?

歴史あるアメリカ海軍のアクロバットチーム「ブルーエンジェルス」は、その名の通り代々、青い機体を使用していますが、なかには例外もありました。黄色地に青の文字、そして、どこかで見たような赤い丸を掲げていたといいます。

模擬空中戦でのヤラレ役「ビートル・ボム」とは

 創設時に「ブルーエンジェルス」が使用したのは、第2次世界大戦時の主力機F6F「ヘルキャット」戦闘機です。これとは別に、SNJ(T-6)「テキサン」練習機も1機、使用されていました。SNJは、外観が旧日本海軍の零式艦上戦闘機に似ているということで、映画にて零戦役で使われたこともある機体です。

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1948年ごろの「ブルーエンジェルス」。プロペラ推進のF8F戦闘機を使用。手前の黄色い機体が「ビートル・ボム」(画像:アメリカ海軍)。

 SNJはF6Fとは異なり、目立つように機体全体が黄色く塗られ、胴体側面には赤い丸が描かれていました。また尾翼には「0(ゼロ)」の機番が書かれていました。

 1機だけ異なる塗装が施されたSNJ「テキサン」は、当時のアメリカで注目を集めていたコメディアン、スパイク・ジョーンズがラジオ番組で演じたキャラクターにちなんで、「ビートル・ボム(Beetle Bomb)」と名付けられました。

 模擬空中戦では、「ビートル・ボム」を複数のF6F戦闘機が追い回し、最後に「ビートル・ボム」が白いスモークを噴いて降下、コクピットからパラシュート付きのパイロット人形を投げ落として終了という流れだったようです。

 1946(昭和21)年8月に「ブルーエンジェルス」の使用機がF8F「ベアキャット」戦闘機へ変更されると、「ビートル・ボム」もSNJからF8Fに機種を変えます。その際、「ビートル・ボム」から赤丸は消えましたが、そのほかの変更点はパラシュート投下されるパイロット人形がコクピットからではなく胴体下部のポッドへ仕込まれるようになった程度で、模擬空中戦でのヤラレ役という立ち位置は変わりませんでした。

【写真】「ブルーエンジェルス」のカラーリングをまとった「ファントムII」

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