JALが描くアフターコロナの航空業界 株主総会で「航空会社一本化」「ZIPAIR」の話も
国内移動「対新幹線」問題 JALはどう説明?
株主からの質問には、国内移動の際のほかの交通手段と比べて、改善や協力を要望するものも飛び出しました。
――国内の同じ区間を移動する場合、飛行機よりも、出発時刻ギリギリでも乗ることができる新幹線を選ぶ人が多いと思います。もう少し楽に飛行機に乗れるようになれば、利用者が増えるのではないでしょうか?
保安検査は年を追うごとに強化されており、時間がかかるようになっているのは事実だと思います。衛生対策のため係員に接触しないで済むようなタッチレス化とともに、セルフサービス化など新技術を使って、もっと時間のかからないように私たちも努力していきたいと思います。JALが提唱している、自動手荷物預け機などに代表されるような『スマートエアポート』の取り組みは、実はまさにそのコンセプトに基づいています。
――ヨーロッパでは、航空機と高速鉄道がコードシェアをするなどの取り組みが見られるようです。地方空港と新幹線が接続するなど、そういった取り組みをして欲しいです。
JALグループでは、地方路線はとても重視していますが、確かにすべての路線を網羅しているわけではありません。おっしゃる通り重要なポイントで、新幹線のみならず、タクシーやバスなどさまざまな交通網と協力しなければならないと思います。
※ ※ ※
今回発表された2019年4月から2020年3月までのJALグループの連結決算は、営業収益が1兆4112億円、営業費用が1兆3105億円となり、営業利益は新型コロナ禍で航空需要が減退した影響を受け、前年比42.9%減となる1106億円となりました。こうしたことから、今回の株主に向けた期末配当は、無配となっています。
【了】
>ヨーロッパでは、航空機と高速鉄道がコードシェアをするなどの取り組みが見られるようです。地方空港と新幹線が接続するなど、そういった取り組みをして欲しいです。
これは確か、羽田などの大都市空港に国内路線が偏るのを是正し、地方空港同士間の航空路線を運行するために整備新幹線を造る際に地方空港に乗り入れさせながら造るべき という趣旨の発言だったと思う。
これからは交通機関全体で利便性を引き上げるという考え方に基づいた交通政策を行なうべきだろうし、その一環で交通機関同士を接続する形で各交通機関を整備するべき。