山手線駅の欠番「JY26」埋まる 駅ナンバリングからわかる鉄道路線の過去未来 廃番も
駅番号に欠番 どのような事情があるのか
このように、いちど決定した駅番号を変更するのはさまざまな手間がかかるため、駅番号を導入する段階で新駅の設置が見込まれる場合は、あらかじめ新駅に駅番号を割り当て、開業までは駅番号を空けておく措置をとる場合もあります。
この方式を採用した例が、JR山手線・京浜東北線の品川(JY25・JK20)~田町(JY27・JK22)間に開業した高輪ゲートウェイ駅で、あらかじめ同駅に「JY26・JK21」を割り当て、両線とも駅番号を付番し直す手間を省いています。
それでは駅が廃止となった場合、駅番号はどうなるのでしょう。
ナンバリングシステム導入後に駅が廃止となった例は、JR北海道で見られます。たとえば、根室本線で2017年3月4日まで営業していた島ノ下駅(現在は島ノ下信号場)には、「T29」という駅番号が割り振られていましたが、廃止後は欠番となり、同駅の次駅となる富良野駅の駅番号は「T30」のままとなっています。
これは駅ナンバリングシステムが、必ずしも連番でなくては機能しない性質のものではなく、あえてコストをかけて付番し直す必要性がそれほど高くないためです。
このように、駅番号は必ずしも連番であるとは限らず、番号が飛んだり不自然な番号になったりしている場合は、何らかの理由が隠されているのです。
【了】
※一部修正しました(6月29日6時25分)。
Writer: 児山 計(鉄道ライター)
出版社勤務を経てフリーのライター、編集者に。教育・ゲーム・趣味などの執筆を経て、現在は鉄道・模型・玩具系の記事を中心に執筆。鉄道は車両のメカニズムと座席が興味の中心。座席に座る前に巻尺を当てて寸法をとるのが習慣。言うなれば「メカ&座席鉄」。
付番が永続的なものではなく変えられてしまうことがありうるというのは衝撃的ですね。なまじ覚えても次に来たときには無駄になっているかもしれないとは。
対策は、新駅を作らないことですね。
番号のふり直しが起きているのに社会が全然混錬していないというのが衝撃的ですね。それは誰もこれを使っていない証左なのではないかと。