なぜ? 一般道上に緑の0キロポスト 京葉道路の不思議 NEXCOが一般道も管理のワケ

首都高とつながっていなかった京葉道路の「当初の姿」とは?

 京葉道路の歴史をもう少しひもといてみましょう。NEXCO東日本の前身、日本道路公団の自動車専用道としての京葉道路は、前出のとおり1960年(昭和35年)に一之江出入口~船橋ICで開通し、翌年に自動車専用道としての指定を受けました。これは、道路法48条の2 第2項に定義される自動車専用道の第1号だといい、日本初の高速道路とされる名神高速もまだ開通していません。

『日本道路公団二十年史』によると、自動車専用道とはいえ平面交差が多く、やがて渋滞するようになったといいます。こうしたこともあり、当時計画されていた首都高7号線との接続が図られ、1971(昭和46)年3月、両者が高架線でつながりました。一之江橋から1.3kmほど東、首都高から続く自動車専用道の高架が一般国道14号に合流するあたりに、前出した京葉道路の「本線上の0キロポスト」が置かれており、首都高ではここを「谷河内(やごうち)接続点」などと案内しています。

「接続にあたり、当時の首都高速道路公団と日本道路公団とのあいだで境を決める必要があったことから、この地点を境界点としたものです。当社が道路を維持管理するため、またお客さまが場所を把握しやすくするため、この地点から京葉道路であることを示しています」(NEXCO東日本関東支社)

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江戸川区内の一般国道14号に通じる京葉道路の篠崎IC。ここから江戸川を渡った京葉市川ICまでの区間は無料で通行できる(2019年11月、乗りものニュース編集部撮影)。

 首都高との接続に前後し、一之江橋から始まる既存の京葉道路の都内区間は一般道となり、現在に至ります。いまでは沿道に住宅や商店も立ち並び、歩行者も自転車も行き交う道ですが、これが、自動車専用道としての京葉道路の当初の姿といえるでしょう。

 ちなみに京葉道路は、江戸川を渡る篠崎IC~京葉市川IC間をはじめ、いくつか無料で通れる区間が存在します。これらは、料金所の設置が構造上難しかったり、料金所の設置により渋滞を引き起こす懸念があったりして、「やむを得ず」いくつかの出入口で料金所を設置しないためだそうです。

【了】

【地図】京葉道路 ふたつの0キロポストの位置

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