ここバス通るの!? 京阪神のバス「狭隘路線」5選 歴史の街道に山越え路線 塀スレスレも

「開かずの踏み切り」「幹線道路の抜け道」を通り抜ける!

 大阪は、駅近くの狭隘区間を抜けていくバスがいくつかあります。

【大阪】大阪シティバス41系統

・運行区間:大阪駅前~榎木橋
・うち狭隘区間:淀川区役所~木川栄橋

 大阪駅から北へ、大阪市と吹田市の境界にほど近い「榎木橋」までを結ぶのが大阪シティバスの41系統です。十三大橋を渡り淀川通を快走してきたバスは、淀川区役所の先で細い路地へ入ります。

 ここから約0.5km区間は、S字型の連続カーブが存在し、さらに北側にある阪急京都線の踏切はなかなか開かないこともあって、踏切待ちの渋滞に巻き込まれることもしばしば。タイミングによっては対向車線のクルマや自転車が途切れず、カーブ上で車列とのすれ違いを余儀なくされることもあります。

 時間があればS字カーブの北側にある「十三小学校前」バス停で降りて、丸屋根のアーケード(木川本町商店街)に立ち寄ってみましょう。夕方にはコロッケや焼き立てパンの匂いが漂い、大衆演劇の劇場の賑わいも感じられます。

 ちなみに、この近辺は阪急京都線、宝塚線、神戸線と3本の鉄道が走っているため踏切も多く、昔から高架化も検討されていますが、十三駅や計画中の路線「新大阪連絡線」(新大阪~十三~梅田新駅」の関係もあり、踏切解消はまだまだ先になりそうです。

【大阪】近鉄バス74系統ほか(丹比線)

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羽曳野市野地区を進む近鉄バス。これで双方向通行(2020年7月、宮武和多哉撮影)。

・運行区間:平尾~恵我ノ荘駅~河内松原駅(74系統)
・うち狭隘区間:恵我ノ荘駅~野村など

 大阪市近郊の堺市美原区や羽曳野市などには、最寄り駅が遠い「鉄道空白地帯」が点々と存在し、近鉄バスの74系統などが、これらの地区と近鉄南大阪線の駅との連絡を果たしています。平日朝には1時間4本も運転されるこの路線ですが、小型バスでも運行が難しいほど道幅が狭い区間が残っています。

 この路線のルートは道幅が狭いのみならず交通量も多く、特に羽曳野市の「野」地区では狭隘区間の両端に車の列が連なり、狭い住宅街でギリギリのすれ違いを余儀なくされます。その原因は、バスルートが、南阪奈道路の高架下を走るバイパス(府道美原太子線・泉大津美原線)から羽曳野市内への抜け道ともなっているためです。

 なお、バスルート上では「はびきのコロセアム」近辺などで道路拡張が進んでいます。しかしその進捗はとても小刻みで、快適に通行できるのは相当先の話になりそうです。

【地図】京阪神の狭隘路線5路線のルート

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コメント

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2件のコメント

  1. 高槻市営バスの【3·34】梶原線❨阪急高槻駅~梶原東❩の安満新町~梶原東間や【1·13】前島線❨JR高槻駅南~前島❩の東天川~前島間などはなかなかの狭隘区間です。

  2. 京阪バスは〇号経路、近鉄バスは〇番、大阪シティバスは〇号系統です。
    どの事業者の路線も、〇系統で通用しませんので。