運賃530円→230円の衝撃 京都のバス均一運賃区間 相次ぎ拡大のワケ 1日券便利になりすぎ?

「来たバスに乗れる」 京都市の思い

 京都市交通局の営業推進室は、均一運賃区間を拡大するメリットを次のように話します。

「たとえば岩倉地域などは、もともと京都バスさんがバスを運行し、市バスが後発で入ったため、京都バスさんの運賃形態に合わせる形で(距離制運賃の)調整区間としていました。これが均一運賃区間になることで、たとえばバス1日乗車券も双方のバスで使え、かつIC定期券も共通になります。便数は両者で変わらず、お客様にとっては『来たバスに乗れる』ことになるのです」

 今回の高雄地域(栂ノ尾)までの均一運賃区間の拡大についても、もともと住民から要望があったそう。市バスは高雄止まりで、JRバスはそこから2停留所先の栂ノ尾止まりの便が多いのですが、このあいだにはアップダウンがあり、かつ歩道もない幹線道路を通ります。市バスの敬老乗車券を持つお年寄りが、栂ノ尾付近から高雄まで歩いて市バスに乗ることもあり「危ない」という声もあることから、市バスも栂ノ尾まで延伸し、JRバスと市バスのどちらでも乗れるようにするのだそうです。

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栂ノ尾のバス折り返し所に停まる西日本ジェイアールバスの車両(2019年9月、乗りものニュース編集部撮影)。

 ただ、民間のバス事業者にとっては値下げになるため、「なかなか踏み切ってもらえなかった」とも。均一運賃区間になった嵐山や岩倉では、京都バスの利用者も増えているという実績もあり、今回の西日本ジェイアールバスとの連携に至ったといいます。

 京都市バスの運行エリアにおける「調整区間」はほかに、市南部の横大路周辺や、洛西地域に残っていますが、市としては将来的に、これらも全て均一運賃区間にしたい考えだそうです。京阪バスや阪急バスなど、乗り入れる複数の事業者との調整を進めるといいます。

 利用者にとって、均一運賃区間の拡大は確かに嬉しい話かもしれませんが、これによる別の問題も考えられます。それは、バスの混雑問題です。

【路線図】もはや少ない京都市バスの「均一運賃じゃない区間」

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コメント

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4件のコメント

  1. 海外との人の往来が正常化したら、またぞろオーバーツーリズムとかいいだすのではあるまいね?

  2. ブレーキ鳴き乗務拒否、幽霊バス
    まー頑張れや

  3. 毎度の腹黒のご両人。よくコメント許可されたよね。

    • ?どこが腹黒なんだよ?侮辱罪って御存じか?
      それとも図星を突かれた地元民か?