戦闘機につく「Fナンバー」 空自機でおなじみF-86とF-104のあいだにどんな飛行機が?

日本ではあまり知られていない「Fナンバー」その内訳は…?

 実は量産されなかったものが7機種(F-87/88/90/91/92/93/103)もあり、完全に新規設計で量産に至ったものは以下の4機種のみでした。

・F-89「スコーピオン」:104発ものロケット弾で武装した亜音速迎撃戦闘機。
・F-100「スーパーセイバー」:世界初の超音速機だが実質爆撃機化。
・F-101「ヴードゥー」:成功といえるかやや微妙ながら偵察機化。
・F-102「デルタダガー」:米本土を守った超音速迎撃戦闘機。

 加えて、既存機の改良型でありながらも新たにFナンバーが与えられたものが1機種あります。

・F-94「スターファイア」:F-80が原型の迎撃戦闘機。世界初のアフターバーナー搭載。

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F-99「ボマーク」無人戦闘機。事実上の地対空ミサイルであり特に戦闘機パイロットたちは戦闘機と呼ぶことを嫌ったとされる。のちCIM-10となる(画像:アメリカ空軍)。

 さらに、改名により欠番となったものが5機種ありました。

・F-95:F-86が原型であったためF-86D「セイバードッグ」へ改名、量産。
・F-96:F-84が原型であったためF-84F「サンダーストリーク」へ改名、量産。
・F-97:F-94が原型であったためF-94C「スターファイア」へ改名、量産。
・F-98:AAM-A-2空対空ミサイルから改名され割り当てられ、GAR-1「ファルコン」へ改名され、さらにAIM-4へ改名、量産。
・F-99:地対空ミサイルに割り当てられのちにIM-99「ボマーク」へ改名され、さらにCIM-10へ改名、量産。

 以上のように17機種中、名前が残ったものは実質F-80であるF-94を含めても、たったの5機種しかありませんでした。この時期のアメリカ空軍はかなり気前よくFナンバーを割り振っていたことが事情を分かりにくくしています。

【写真】どう見ても「V1飛行爆弾」な「爆撃機」

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コメント

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1件のコメント

  1. F-100に乗りました。機体には橙の字でTAMと書いてありました(当時)。座席は2-3列でした。私が乗り込んだのはグアルーリョス空港でしたが、同形機が離陸時にスラストリバーサーの誤動作で同じサンパウロのコンゴーニャス空港で墜ちています(同空港ではA320による別のじごもありましたが略)。対馬~釜山線の大韓のF28、中日本のF50などに躊躇しているうちに乗り損ねていたので満足です。