ヘリコプターのアシはどう決まる? 車輪とソリの2種類 その使い分け
飛行機の足回りは、水上機などの特殊機を除くとほぼ車輪方式で統一が図られているのに対し、ヘリコプターには車輪方式とスキッド(ソリ)方式の2種類あります。なぜ車輪に一本化されないのか、両者の長所と短所を比べてみます。
ヘリコプターにおける着陸装置の意味とは?
車輪方式は、そのなかでも脚の配置や数により種類が分かれます。多用されているのは3脚(3輪)式および4脚(4輪)式ですが、3脚式なら前に1脚・後ろに2脚の「前輪式」と、前に2脚・後ろに1脚ある「後輪式」の2種類があり、4脚式と合わせて計3種類になります。さらに車輪式の場合は、固定式だけでなく格納式もあります。
車輪式のメリットとしては、地上での移動が容易、スキッド方式と比べて衝撃吸収能力に優れるため生存性が高い、凹凸のある場所でもショックアブソーバーにより着陸しやすい、機体を水平にする装置を装着可能などが挙げられます。
一方、デメリットとしては、タイヤだけでなく、ブレーキやショックアブソーバーなど付随する装置が必要になるため構造が複雑になり重くなる、コストが高い、接地面が小さいので軟弱な地面に着地すると埋まってしまう可能性がある、空気抵抗が大きいなどです。なお最後の空気抵抗が大きくなるという対策から、車輪方式は引き込み式が多用されるのです。
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