「横断歩道で車が止まってくれる率」長野県はなぜダントツなのか 県警に聞いてみた
長野ではどんなことが行われているのか?
――横断歩道での一時停止無視について、取り締りを強化しているのでしょうか?
はい。ここ5年で見ても、検挙件数は上がっています。ただこれは全国でも同じことでしょう。
――横断歩道の安全対策や、交通マナーの啓発という点は強化しているのでしょうか?
横断歩行者の保護には力を入れています。たとえば、横断歩道の標識については、外周がLEDで光るものを独自開発して導入しているほか、(車両と歩行者とで青信号のタイミングを分離する)歩車分離式信号も多く整備しています。それでも県内では、歩行者事故の3割が横断中に起こっていますので、横断歩道を「歩行者の聖地」としてアピールしたい考えです。
また交通安全教育に関しては、交通安全教育支援センターが県内の学校などからの依頼を受け、無償で行っています。保育園・幼稚園から高校まで、年に1回は必ず交通安全教育に触れる機会があります。
――他県では、JAFの調査結果を受けて横断歩道における交通マナー啓発を強化する動きもありますが、長野県ではどうでしょうか?
JAFさんの調査結果は大々的にではないものの、折に触れ紹介しています。2020年9月から1か月間実施した交通安全運動では、「『全国1位』というよい習慣を伸ばしましょう」とアピールしました。
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長野県警は様々な取り組みを行ってはいるものの、とりたてて「長野県独自」というものはなさそうです。実際、「これをやっているから(一時停止率が)高い、というものはない」といい、「県民性」だとする向きもあるとのことです。
旅行で長野に車で行った時、小学生くらいの子供が横断歩道で手を上げていたので止まったら、小走りで渡たったと思ったら、こちらに振り向き深々とお辞儀をしていった。これには助手席の妻と顔を見合わせ「すごい」と声が出てしまった。
横断歩道は歩行者優先だが、歩行者にもドライバーに対する気遣いがあるとお互いが良い気分になり、「次も止まってあげよう」と思うのではないでしょうか。
その後自分の県に戻り、歩行者がいたので横断歩道で止まったが、歩行者優先だからといって、くわえタバコでチンタラ渡っているその年配男性を見てますますそう感じた。
長野県での経験です。横断歩道で止まってくれた車に頭を下げて感謝の気持ちを表してくれました。止まった方も気持ち良いし、その子供達が大きくなって運転するようになったら、当然止まる様になりますよね。学校での教育は交通事故抑止にも大きく寄与してると思います。