「はかた号」はかくて「キングオブ夜行バス」になった 何度も荒波乗り越えた30年

挽回!「プレミアムシート」で差別化図る

 周辺環境が厳しさを増すなか、2000年代後半になって、「はかた号」は他交通機関との差別化へ舵(かじ)をきることになります。

 2009(平成21)年12月には、プレミアムシート(2列)・ビジネスシート(3列独立)・エコノミーシート(4列)3クラスの座席を装備した2階建て車両(三菱ふそうエアロキング)を導入します。「多少高くてもゆったり移動したい」「できるだけ安く移動したい」など、幅広いニーズに応えるのが投入の目的でしたが、当時運行されていた夜行高速バス「ライオンズエクスプレス」(西鉄高速バス・西武観光バス、2015年5月廃止)と合わせて、福岡~首都圏間は毎日2便体制に。利用者の選択肢が一気に広がりました。

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3クラス制の車内が売りであった7代目「はかた号」専用車は2階建て車両。現在は引退している(須田浩司撮影)。

 そして、2014(平成26)年12月に導入された新型車両では、プレミアムシートが個室タイプにグレードアップしたほか、ビジネスシートも座り心地を良くするなど改良を施し、「ハイグレード夜行バス」として進化。特に、プレミアムシートは、「プライベート空間が楽しめる」とのことで、現在も高い人気を誇っています。

 なお、2020年7月1日には、新型コロナウイルス感染拡大の影響で運休していた運行を再開するとともに、運行再開にあわせて同仕様の新型車両を導入しています。

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1件のコメント

  1. 「水曜どうでしょう」の恩恵を存分に受けた路線。