空母「クイーン・エリザベス」来航か イギリスが空母打撃群を極東へ送りこむワケ

太古の昔より軍事力と外交は密接な関係にあるものです。その外交の舞台で古より様々な手腕を振るってきたイギリスは、軍事力についても「使い方」というものを熟知しているようです。空母打撃群の西太平洋派遣、その背景とは。

ひと粒でいくつ美味しいの? 「QE」派遣の背景にある「狙い」

 イギリスは1968(昭和43)年に、スエズ運河より東の地域に駐留していたイギリス軍を撤退させ、それ以降アジア太平洋地域への軍事的な影響力の行使は行なってきませんでした。そのイギリスが「クイーン・エリザベス」を中核とする空母打撃群を西太平洋に長期展開させる最大の理由は、近年、自由主義国家に対して挑戦的な姿勢をとり続ける中国をけん制するためです。しかしその背後には、空母打撃群という「道具」を利用して新たな外交戦略を軌道に乗せたいという、イギリスの思惑も垣間見えます。

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2019年11月11日撮影、「クイーン・エリザベス」を中心とした「空母打撃群」。左右両端にアメリカ艦艇も参加している(画像:イギリス国防省)。

 スエズ運河以東の地域から軍を撤退させた後のイギリスは、1973(昭和48)年にEU(ヨーロッパ連合)の前進であるEC(ヨーロッパ共同体)に加盟し、ヨーロッパの一員という立場と、アメリカとの強固な関係を外交の両輪としてきました。

 しかしイギリスは2016年6月23日に行なわれた国民投票でEUからの離脱を決定し、2020年1月31日をもってEUから正式に離脱してしまいました。外交の両輪のひとつであるヨーロッパの一員という立場を失うことが決まって以降のイギリスは、アジア太平洋諸国と様々な形で関係を強化することで、新たな外交の車輪のひとつを手に入れようとしています。

 50年近くに渡って一線を引いてきたアジア太平洋での防衛協力の強化もそのひとつで、イギリスはかつての植民地であったオーストラリア、インドといった国々に加えて、日本との防衛協力強化にも力を入れています。

 イギリス軍は朝鮮戦争(1950年から1953年)にて編成された国連軍の地位協定により、在日アメリカ軍の横須賀基地などを使用することができますが、冒頭に挙げた共同通信は「クイーン・エリザベス」の艦載機であるF-35Bの整備を、アジア太平洋地域におけるF-35の整備拠点である三菱重工業の小牧南工場で行なう構想が浮上しているとも報じており、実現すれば日本とイギリスの防衛協力は、さらに深化することになります。

【写真】歴史的瞬間 「QE」のキモ「スキージャンプ台」と飛び出すF-35B

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コメント

2件のコメント

  1. イージス艦「サリバンズ」とありますが、正式な艦名は「ザ・サリバンズ(ないしはザ・サリヴァンズ)」。

    由来は、第二次ソロモン海戦中撃沈された巡洋艦に乗艦して戦死したサリヴァン家の5兄弟に因むため(故に複数形)

  2. さすがに主目的は香港問題へのアクションしてますよ!アピールでしょ

    副次的に打撃軍の訓練や空母保有願望国への友好寄港などなど

    このサイトの編集者はペラッペラな記事に対して

    リライトしてもらわないのかなぁ??

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