「赤豚」「ダメデゴイチ」 一部で嫌われたDD51形ディーゼル機関車 鉄道ファンの心理

DD51形ディーゼル機関車の定期運用が、2021年3月13日のダイヤ改正で終了すると報道されました。このDD51形、登場当時は一部の鉄道ファンから嫌われた車両でもあります。SLより先に、姿を消すことになるのでしょうか。

DD51形が登場した目的は…

 2021年3月13日(土)のJRグループダイヤ改正で、DD51形ディーゼル機関車の定期的な運行が終了すると、2020年12月18日(金)に朝日新聞が報じました。

 現在、JR貨物の愛知機関区(愛知県稲沢市)に所属するDD51形だけが、三重県四日市市方面とのあいだで定期的に運用されていますが、それが終了するというものです。

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JR貨物のDD51形ディーゼル機関車(恵 知仁撮影)。

 1962(昭和37)年から製造が始まったDD51形は、「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」といった寝台特急からローカル線の普通列車、貨物列車のけん引まで、幅広く活躍。ですがその登場当時、歓迎ばかりではなかった車両でした。

 DD51形の製造目的には「SLを置き換える」というものがあり、その登場によってSLが去って行くことになるからです。心ない鉄道ファンからは「赤豚」「赤文鎮(凸型の車体形状から)」「ダメデゴイチ」などと呼ばれたこともあります。

 ただDD51形は、当時、SLに代わって列車をけん引するため、いくつかのタイプのディーゼル機関車が製造されるなか、必要な性能と安定性を持っていたことなどから量産され、国鉄の「無煙化」を推進。列車の近代化に貢献した車両でもあります(もっともそれが、一部の鉄道ファンには気に入らなかったわけですが)。

【写真】ハイパワー「重連」で北海道を疾走!「北斗星」をけん引する青いDD51

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コメント

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9件のコメント

  1. どこの話か知りませんが、機関士たちはデラックスD51と呼んで歓迎したとか。配置転換になった機関助士の心中いかばかりですが、十数年後にはもっとたくさんの悲劇が待っていたとは。

  2. DD51といえば、その2基あるエンジンの1基を利用してDE10が誕生したことを思い出します。

    • そのDE10の出力アップを狙って作られた失敗作がDE50ってが?

    • 蒸気機関車世代の方には駆逐した仇だろうけど、吹雪の倶知安峠を重連で旧客を引く「ニセコ」の先頭に立つ橙色のボディは本当にカッコ良かった。
      細々でも良いから、どこか地方の私鉄で大切にしてくれないかな。コイツはまさに名機なので、JRさんは廃車するなら欲しがってる地方私鉄に無償譲渡してください。

    • DD51とDE10のエンジンは違う(1台の出力ではDE10の方が大きい)。
      入換用にDD13があったが低規格の線区にも入れるよう軸重軽減を図って開発したとされる(部品点数削減もあったと思う)。
      それと同様の流れでDE50はDE10の出力アップというより、DD51の簡略版として開発されたが、非電化のままでの大出力機関車の需要(主に貨物)縮小や国鉄財政悪化で量産化に至らなかった。

  3. 数ある内は邪魔者扱いされる、少なくなればチヤホヤされる。鉄オタに限らずどこの世界でもある話ですね。

  4. DD51が圧倒的なエース級なら反発も少なかったのでしょうが、直流電化区間ではEF58が既に走ってましたし、そりゃ仕方ないねーと。
    ただ、不定期とは言え、JR東日本・西日本で残り、特にJR西日本では(まだ)キヤ97系(E195系)ベースなレール運搬車の話が出てないので、SL牽引車の関係もあってもう少し残るのですかね。

  5. そんなこと言う奴ら本当に鉄道「ファン」か??

    • 「鉄道」ファンではなく「SL」ファンです。
      鉄道ファンと言っても撮り鉄だの乗り鉄だの細分化される上に、撮り鉄の中にも特定の車両にしか興味を示さない者も多い。