関西あるある「駅名変わった理由」5パターン 神社仏閣に古都 「お土地柄」の誤解防止
まだまだある「ならでは」の理由
他の地方では見られない地理的要素が原因の改称や、改称にまつわる「戦い」のエピソードもあります。
パターン3. 「京都ならでは」の問題点を解決
碁盤の目のようになっている京都市中心部の地区名は、土地固有のものではなく、縦横の通りの名前を用いて呼称されるのが一般的です。たとえば地下鉄東西線にある西大路御池駅は、縦(南北)の西大路通と、横(東西)の御池通の交点にあることから名付けられています。
さて、京都市内を南北に抜ける地下鉄烏丸線と京阪線は、それぞれ交わる横の通りを駅名にしました。その結果、丸太町・四条・五条の3駅が、互いに1kmほど離れて並存することになってしまいました。
誤乗防止もひとつの理由にあってか、京阪側が2008(平成20)年に3駅を改称。それぞれ付近の観光地にちなみ、神宮丸太町・祇園四条・清水五条となりました。
同様の例として、近鉄京都線と地下鉄烏丸線の両方に十条駅がありますが、北は京都駅、南は竹田駅でそれぞれ互いに乗り換えができ、誤乗してもさほど影響がないのか、改称はされていません。
パターン4. 大学の最寄り駅であることをアピール
東西を問わず、大学のお膝元であることは地域にとってイメージアップに繋がるのでしょう。関西でも2019年だけで4つの駅で相次ぎ、大学名にちなんだ駅名変更が行われました。
阪神は鳴尾駅を鳴尾・武庫川女子大前駅に改称。京阪も深草駅を龍谷大前深草駅に改称しました。さらに大阪大学の最寄りである阪急宝塚線の石橋駅、大阪モノレールの柴原駅がそれぞれ石橋阪大前、柴原阪大前に改称しています。
さらに続く2020年、嵐電北野線では等持院駅を等持院・立命館大学衣笠キャンパス前駅に改称。大学名だけでなく施設名まで付加することで、当時の「日本最長駅名」に躍り出ました。なお、最長駅名の座はわずか9か月後、富山地方鉄道富山軌道線の「トヨタモビリティ富山 Gスクエア五福前(五福末広町)停留場」に明け渡しています。
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丹波市→天理、阿保→青山町
阪急嵐山線の松尾→松尾大社前は?