日本初の実用ジェット機「T-1」のスゴさ YS-11の先輩 米英ソ+旧軍機の技術で豪州も注目

いまから60年以上前に初飛行した航空自衛隊のT-1練習機。同機は日本が戦後初めて独自に開発した実用ジェット機でもあります。オーストラリア空軍も注目した「日の丸ジェット」の経緯を振り返ります。

設計には「彩雲」やMiG-15の影響も

 とはいえ初号機の納入期限は2年後と、新型機の開発スケジュールとしては異例の短期間。富士重工の前身である中島飛行機は、第2次世界大戦中に日本初のジェット機として旧日本海軍向けの「橘花」を開発した経験があったものの、1940年代から1950年代にかけては航空技術の進歩は著しく早く、事実上ゼロから始めるようなものでした。

 このように富士重工にとっては大変なプロジェクトだったものの、国産ジェット機実現のため、国内各航空機メーカーと防衛庁が垣根を越えて協力したことで、見事開発に成功します。

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航空自衛隊浜松広報館で展示されるT-6「テキサン」練習機。同機の後継としてT-1練習機は開発された(リタイ屋の梅撮影)。

 特筆すべきは、練習機としてはまだ採用例の少なかった後退翼を採り入れたことでしょう。このクラスの練習機としては非常に先進的で、その設計には朝鮮戦争で有名となったソ連のジェット戦闘機MiG-15を参考にしたという富士重工OBの述懐が残されています。

 加えて、機体設計には「我に追いつくグラマンなし」の通信文で有名な旧日本海軍の高速偵察機「彩雲」の技術も生かされたという話で、胴体に面影が見られます。

 なお、T-1にはA型とB型の2タイプあります。見た目ではほとんど区別できませんが、両者は搭載エンジンが大きく異なります。T-1は当初、エンジンも国内開発する予定で、まさに“純国産ジェット機”として生まれる予定でした。しかし、国産エンジンの開発に手間取ったことで、当初バックアップとして目されていたイギリス製「オルフュース」エンジンを載せ、量産することとなります。このタイプが「T-1A」として46機生産され、国産エンジンの目途が付いた1962(昭和37)年以降、石川島播磨重工(現IHI)製「J3」エンジンを載せて20機生産されたのが「T-1B」というわけです。

【イラスト】T-1練習機の紅白カラーリング誕生に大事件の影響あり

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コメント

2件のコメント

  1. 各地の戦闘機部隊の連絡機は、現在T-4です。その前はT-33でした。入間基地の航空総隊に配備されていたのもT-33。T-1が配備されなかったのは、予算的なことでしょうか。

  2. 「ナット」はフォーランド社では。

    それとも、ホーカー「ハンター」の間違いでしょうか?

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