運航停止の「PW4000系エンジンを積んだ777」なぜ日本には多い? そもそもどんなもの?
そもそもどんなエンジンが選べるのか PW4000はどんなエンジン?
今回運航停止の対象になったエンジン、「PW4000」系を造るP&W社は、もともと工具メーカーからスタートした会社です。第2次世界大戦中には、最も数多く作られたプロペラ航空機用のエンジン「R-2800」を開発。その後、B-52戦略爆撃機に採用されたターボジェット・エンジン「J-57」を生み出し、その民間型「JT-3」は、ジェット旅客機草創期の名機、ボーイング707やDC-8に搭載されます。その後、同社は、ターボファン・エンジン「JT-8D」を開発、これがベストセラーとなり、現在に至るまで航空エンジンの主要メーカーとして君臨しています。
PW4000シリーズは、「ジャンボジェット」ことボーイング747の成功に大きな役割を果たしたターボファン・エンジン「JT-9D」の発展型にあたり、「4000」という数字は、このエンジンの開発当時の最大推力(4万ポンド)に由来しています。なお最新型の推力は、その倍近くのパワーを持っています。ちなみに、PW4000はシリーズでは、推力によってさらに細かなサブタイプが存在し、搭載する機体の種類や導入時期によって、名称が異なります。
JAL(日本航空)は、レシプロ機時代からP&W社との信頼関係があり、かつ整備手順の関係も深いといった理由からか、GE社の「CF6」を採用した747-400型機のデビュー(1989年)まで、P&W社のエンジンを非常に好んで使っていた傾向があります。その重用ぶりは、本来GE社のエンジンしか搭載できなかった当時のダグラス(現ボーイング)DC-10に、「JT-9D」を選定したことなどから明らかでしょう。
一方GE社は「ゼネラル・エレクトリック」の名が示すとおり、アメリカを代表する電気製品のメーカーで、大型冷蔵庫なども手掛けています。もともとは、航空機エンジン関係の電装品などを製造していましたが、アメリカ初期のジェットエンジンのメーカーを傘下に置いたことで、航空機用エンジンの開発に参入し、エンジンそのものの生産まで行うようになりました。
RR社はイギリスの名門自動車メーカーとして有名ですが、第2次世界大戦中に自動車エンジンの開発技術を転用する形で、飛行機のエンジン事業にも参入し、現在にいたります。世界最初のジェット旅客機として知られるデ・ハビランド DH.106「コメット」にも、同社製のターボジェット・エンジンが採用されています。
話をボーイング777シリーズに戻すと、実はP&W社のPW4000系を用いている777は、2021年現在、どちらかというと少数派です。日本ではこの影響を大きく受けていますが、諸外国だとP&W社製以外のエンジンを積んでいるモデルが多いので、ここまで高確率で777が運航停止になる事態は、日本が稀なケースといえるでしょう。
あれ?
たくさんコメントがあったはずですが??
私の勘違いかな?
「ちなみにJALによると、「P&W社製のエンジンはファンブレード(回転して推力を生み出す羽の部分)が金属製であり、GE社の炭素繊維強化プラスチック製と設計が異なる」とのこと。GE社製では同様のトラブルが発生したことはないと公開しています。」との記述があるけど、
ここでカッコ書きで追記してる「回転して推力を生み出す羽の部分」との表現はおかしいのでは?。
『推力を生み出す』のではなく、『空気を吸入するための羽』じゃないのかね?。
『推力を生み出す』との表現なら燃焼室から後ろ部分を指すだろうに、そんな高温をFRPが耐えられるのか?。
それに『プロペラ航空機用のエンジン〜〜』とかも書いてるけど、それならレシプロ・エンジンと書くべきでは?。
ターボ・プロップとの違いも判らないんだろうなぁ。
機構をちゃんと理解して書くべきではないの?。
あっ、消されたら嫌なんで、スクショとりますよ。
バイパス比が2を超えているエンジンなので、元記事の記述は「嘘ではない」と自分は思います。
ただ、著者がバイパス比と言われて理解できるのかは、わかりません。
777の日本国内線導入時に、当時の国内線大手三社がエンジンの予備の部品の手配やら整備情報の共有を図ってNHとJDがPW4074、JLは4077でPWエンジンにそろえた 位記せないんですか? これでご飯食べてる「プロ」なんですよね? ちょっと調べればわかる情報ですよ?
ピントが外れたコメントで申し訳ないですけど、事故のあとエンジンのメーカーをすぐに調べてしまいました。GEと石播の共同開発のものではないことを知り胸をなでおろしました。
「世界的に見るとそこまで多くありませんが」
今の30、40代世代にとっては普通の表現かもしれませんが、「そこまで」は極めて不適切な言い回しです。
貴誌の読者層がどの年代中心かは存じませんが、50代より上の世代は「気持ち悪い日本語は書かないでいただきたい」と思っていることでしょう。