運航停止の「PW4000系エンジンを積んだ777」なぜ日本には多い? そもそもどんなもの?

PW4000系以外のエンジン積んだ777 問題はないの?

 もちろんエンジン選択は、新型機をデビューさせるにあたり重要な選択のひとつなので、その理由はこれだけではないでしょうが、現実に日本は、P&W製のボーイング777が非常に多く残る数少ない国といえそうです。ただし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で機材整理が進んでおり、JAL、ANAに残っている777初期型の多くが、近々に退役が予定されています。

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ANAのボーイング777-300ER。GE社製エンジンを搭載する国際線仕様機(乗りものニュース編集部撮影)。

 ちなみにJALによると、「P&W社製のエンジンはファンブレード(回転して推力を生み出す羽の部分)が金属製であり、GE社の炭素繊維強化プラスチック製と設計が異なる」とのこと。GE社製では同様のトラブルが発生したことはないと公開しています。

 パイロットは、万一エンジンの片方が停止しても安全に着陸できるよう訓練を重ねています。とはいえ、エンジンが破損した場合、その残骸が降ってきたことで、地上の人を巻き込んでしまうリスクも考えられます。運航停止措置は、機内、そして地上の住民の安全性を保護する意味合いが含まれていると考えられます。

 ただし、これまで国内の777シリーズが実際に、少なくとも死傷者を多数だすような航空事故を起こしたことはありません。デビュー以来P&W社製エンジン搭載の777は、数多くの人の手を経て、長いあいだ日本の空の安全を支え続けてきた旅客機であることもまた、もうひとつの真実であるといえるでしょう。

【了】

※一部修正しました(2月26日10時05分)。

【写真】JAL機エンジントラブル後の町や機体の様子

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コメント

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7件のコメント

  1. あれ?
    たくさんコメントがあったはずですが??
    私の勘違いかな?

  2. 「ちなみにJALによると、「P&W社製のエンジンはファンブレード(回転して推力を生み出す羽の部分)が金属製であり、GE社の炭素繊維強化プラスチック製と設計が異なる」とのこと。GE社製では同様のトラブルが発生したことはないと公開しています。」との記述があるけど、
    ここでカッコ書きで追記してる「回転して推力を生み出す羽の部分」との表現はおかしいのでは?。

    『推力を生み出す』のではなく、『空気を吸入するための羽』じゃないのかね?。
    『推力を生み出す』との表現なら燃焼室から後ろ部分を指すだろうに、そんな高温をFRPが耐えられるのか?。

    それに『プロペラ航空機用のエンジン〜〜』とかも書いてるけど、それならレシプロ・エンジンと書くべきでは?。
    ターボ・プロップとの違いも判らないんだろうなぁ。

    機構をちゃんと理解して書くべきではないの?。

    • あっ、消されたら嫌なんで、スクショとりますよ。

    • バイパス比が2を超えているエンジンなので、元記事の記述は「嘘ではない」と自分は思います。
      ただ、著者がバイパス比と言われて理解できるのかは、わかりません。

  3. 777の日本国内線導入時に、当時の国内線大手三社がエンジンの予備の部品の手配やら整備情報の共有を図ってNHとJDがPW4074、JLは4077でPWエンジンにそろえた 位記せないんですか? これでご飯食べてる「プロ」なんですよね? ちょっと調べればわかる情報ですよ?

  4. ピントが外れたコメントで申し訳ないですけど、事故のあとエンジンのメーカーをすぐに調べてしまいました。GEと石播の共同開発のものではないことを知り胸をなでおろしました。

  5. 「世界的に見るとそこまで多くありませんが」
    今の30、40代世代にとっては普通の表現かもしれませんが、「そこまで」は極めて不適切な言い回しです。
    貴誌の読者層がどの年代中心かは存じませんが、50代より上の世代は「気持ち悪い日本語は書かないでいただきたい」と思っていることでしょう。