米海軍が続々導入の高性能レーダーシステム「SPY-6」 日本も他人事ではない理由とは

なぜSPY-6は大人気?

 なぜこれだけ多くの艦艇に、SPY-6の搭載が予定されているのでしょうか。

 まず、SPY-6は非常に長大な探知距離を誇り、かつ多様な脅威に対処可能な点が挙げられます。もともと、SPY-6は弾道ミサイルや巡航ミサイルといった、さまざまな目標を長距離で探知できるレーダーとして開発されました。そのため、従来イージス艦に搭載されてきたSPY-1Dに比べ、SPY-6(V)1であれば約3倍の探知距離を誇るほか、従来の弾道ミサイルよりも低高度を複雑な軌道を描いて飛翔する極超音速兵器への対応も可能とされています。

Large 210310 spy6 02

拡大画像

SPY-6(V)1。キューブ状のブロックで構成されているのが見てとれる(画像:レイセオン)。

 加えて、SPY-6はメンテナンスも非常に容易で、RMAの背面に挿入されている電子回路をわずか数種類の工具により交換するだけで大半の不具合が解消可能となっているほか、全てのSPY-6シリーズはハードウェアが共通化されているため、教育やロジスティクスが共通化され、従来のレーダーよりも運用に関するコストが大幅に削減されます。

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

1件のコメント

  1. レイセオンの1社独占状態だと、不具合見つかると全滅するから微妙だと思うんだがなー