武装ジープに似た車両を作れ! 機動力マックスな砂漠の忍者「サハリアーナ」

第2次大戦に参戦したイタリア軍は、北アフリカ砂漠で敵の長距離偵察車に翻弄されます。そこで同様な兵器を求め新たな偵察車を開発したところ高性能を発揮。イタリア特殊部隊が愛用した専用設計の特殊車両を振り返ります。

行動距離は約1000km 重武装と機動性を両立

 新型偵察車両のベースになったのはAB40/41型4輪装甲車でした。同車のシャーシに新設計のボディが載る形で計画され、試作車は1942(昭和17)年7月に完成します。この偵察車は装甲板こそないものの、オープントップで現代の兵員輸送車両に通じるような背の低い独創的なデザインと大きなペイロードを有しているのが特徴でした。

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1943年初頭、チュニジアで展開中のAS42偵察車。操縦席横には8mm重機関銃が、戦闘室中央の砲架には47mm対戦車砲が搭載され、エンジンルーム上面は対空識別用にイタリアの三色旗が描かれている(吉川和篤作画)。

 操縦席は前方の中央に設けられ、車体中央の広いスペースには8mm重機関銃を始め20mm対空機関砲や47mm対戦車砲、20mm対戦車ライフルなど様々な重火器を用途に合わせて搭載できました。

 足周りは、4輪駆動の4輪独立懸架で、装備する大直径タイヤによって整地と不整地の双方で高い機動性を発揮、路上での最高速度は85km/h、不整地でも50km/hで走ることができました。

 また長距離・長時間の無補給活動を想定して、水缶および燃料携行缶を車体各所に搭載できるようになっているのも特徴です。その数は側面ラックで左右20缶、フロント左右には4缶で、フルに搭載すれば約1000kmにおよぶ作戦行動が可能でした。

 運用試験の結果は良好であったことから、すぐさま正式採用となり、AS42偵察車「サハリアーナ」(サハラ砂漠の)として開発開始から半年後の同年秋には量産が始まりました。

【写真】異なる武装で互いをフォロー 砂漠で戦うAS42偵察車ペア

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