ボンバルディアはなぜビジネスジェットに「賭けた」のか 鉄道車両も旅客機も手放して【Merkmal】

カナダのボンバルディアがコロナ禍でも業績を維持している。世界的な航空機メーカー、鉄道車両メーカーとして名を馳せた同社だが、いまはほぼ「ビジネスジェット専業」。なぜ数々の事業を手放したのか、そしてなぜ追い風に乗れたのか。

そもそも航空機メーカーでもなかったボンバルディア

 カナダの航空機大手、ボンバルディアが新型コロナウイルスの影響下にあっても好調だ。2020年度は、前年度に比べて売上高が3%増加し、納入機数も114機に達している。

 もちろん、新型コロナウイルスの世界的感染拡大に伴う移動の制限によって、旅客機の需要は低迷を続けており、航空機メーカーは大きな打撃を受けている。エアバスは2021年2月18日に発表した2020年12月期決算で、11億3300万ユーロ(約1,400億円)の赤字を計上。ボーイングは777Xの開発遅延に伴う損失計上もあいまって、2020年12月期に118億ドル(約1兆2,300億円)という巨額の赤字を計上するに至っている。

 そうしたなかで業績を維持しているボンバルディアは、日本でもANAウイングスなどが運航しているターボプロップ旅客機「DHC-8-400」(Q-400)や、アイベックスエアラインズが運航しているリージョナル・ジェット旅客機「CRJ」のメーカーというイメージが強いのではないかと思われるが、実のところ現在のボンバルディアは旅客機メーカーではなくなっている。

Large 210316 bombardier 01

拡大画像

日本でもANAウイングスなどが運航しているDHC-8 400。現在はロングビュー・アビエーション・キャピタルの子会社であるデ・ハビランド・エアクラフトカナダが製造している(竹内 修撮影)。

 そもそもボンバルディアは航空機メーカーというわけでもない。創業者であるジョセフ=アルマンド・ボンバルディアは、元々ケベック州で小さな修理工場を営んでいた人物だ。冬季に腹膜炎を起こした2歳の息子を、悪天候のため亡くすという悲劇に見舞われたのを機に、スノーモービルの開発に本格的に取り組み、1936(昭和11)年に生産を開始したスノーモービル「B7」がヒットを記録、ボンバルディアはその名を知られることとなった。

 ジョセフ=アルマンド・ボンバルディアはスノーモービルと、1940年代後半から開発と製造を開始した多目的車両以外の事業への進出には消極的な姿勢を示していたが、彼がこの世を去った6年後の1970(昭和45)年、会社は鉄道事業へ進出した。1986(昭和61)年にはジョセフ=アルマンドの義理の息子であるローラン・ボードワン氏の率いる経営陣の判断で、カナダの国営航空機メーカーであるカナディアを買収し、航空機事業にも進出することとなった。

【写真】「鉄道ビッグ3」ボンバルディアの名残 360km/h高速鉄道車両

最新記事

道路交通情報(外部サイト)

  • 「最新の交通情報はありません」

コメント

2件のコメント

  1. 写真が間違えています。
    2頁の写真は3頁、3頁の写真は2頁が正しいですね。

    • ご指摘ありがとうございます。記事を修正しました。