2021年3月で廃止のバス路線まとめ【東日本】 世田谷のくねくね路線 北海道の最果て路線も

北海道の「絶景領域」路線も今春で廃止

 北海道では、道北の名物ローカル路線が歴史に幕を閉じます。

●沿岸バス「サロベツ線」(31系統)
・廃止区間:豊富駅~稚咲内(わかさかない)第二

 宗谷本線北部の豊富駅から、西の日本海沿いへ向かう路線です。1日3往復(冬季は2往復)の運行ながら旅行者に人気を博したこの路線も、3月いっぱいをもって運行を終了します。

 バスの車窓から見える「サロべツ湿原」には、ミズバショウやエゾカンゾウなど100種類以上にも及ぶ豊富で多様な植物相が根づき、野生動物や野鳥がひょっこり見えることも。ただ人家はほとんど見えず、地平線へまっすぐ続く道と湿原の緑そして空、という風景が続きます。

 終点「稚咲内第二」は原野の中にポツンとバス停が建ち、唐突な感じを覚えるかもしれません。バス停周辺に響くように吹き渡る風と広い空は、ここが路線バスで辿り着ける場所とは思えない「最果て感」を演出してくれ、これがファンに人気の理由といえます。今回の廃止は多くの人々に惜しまれており、沿岸バスでは記念グッズの販売などを限定で行っているそうです。

●遠鉄バス44系統、97系統
廃止区間:伊平~渋川儀光(44系統)、福田車庫~横須賀(97系統) ※いずれも区間短縮

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渋川儀光で待機する遠鉄バス(宮武和多哉撮影)。

 静岡県浜松市を中心に路線バスを運行する遠鉄バス(遠州鉄道)は、山間部の路線を中心とした大幅な路線の整理を2019年に行っていましたが、その際に平日のみ1本だけ残されていた同市北区「渋川儀光」発・浜松駅行きの系統が廃止に。坂道の途中にポツンと切り開かれた転回場(バスが方向を変えるスペース)から発車し、大型バスで樹齢600年の「渋川大いちょう」の下を抜けて浜松の中心街に向かう景色も、過去のものとなります。

 一方の97系統は、浜松駅から海に近い国道150号を東へ、天竜川を渡り磐田市、太田川を渡り袋井市、さらに進んで掛川市の横須賀に至る系統です。遠鉄バス最東端の路線ですが、区間短縮により、浜松駅から磐田市の福田車庫までの運行になります。

【写真】間もなく廃止 バスで行ける「最果て」の光景 北海道「サロベツ線」

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コメント

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2件のコメント

  1. 都立01は以前黒05といって目黒駅始発でした。電車だと45分程度で行けるところ、謎の大回りを続けて2時間位かかり、子ども心でもなんでこんなルートなんだろうと思っていました。あの系統が無くなるのかというのはいろいろ感慨があります。

    一方で横浜市営バスの94系統はたまに使うのですが、金沢区役所近辺は官公庁が集積しているにも関わらず、どの駅からも、とのバス停留所からも距離があります。その中で94系統が唯一区役所前に乗り入れていた公共交通機関だったので、交通弱者(得てして行政のサービスに頼る率が高い)の方々にとってはなかなか厳しいことになるのではと思っています。

  2. ありがとうございます。コロナ禍の中、致し方がないことでありますね。これはバス路線などに限らずに日常生活全てにおけることであり、全ての始まりいわゆる「当面のあいだ」からの始まりであります。自分の記事に何度も書いているように「当面のあいだ」とは実質それ(当面)以降が正式に決定することを前提としている為の暫定措置(暫定期間)であり、元サヤ(当面以前)に戻る事と言う意味ではないのです。今回のバス路線の廃止も既に「当面のあいだ」の時点で廃止決定を前提としていたに間違いないと思われ、後日正式に廃止決定にした事と思われます。この記事はバス路線についてではありますが、他の交通機関でも「当面あいだ運休」から「廃止・廃便」に至ったり、「当面のあいだ減便」が「ダイヤ改正」名目で「減便後のダイヤが正式なダイヤ(=当面の期間と同じ)」、そして飲食業界を中心に商業施設などでは「当面のあいだ時短営業」が営業時間変更名目で「新・営業時間(=当面の期間と同じ)」になったり、最悪の場合は「当面のあいだ休業」がそのまま「完全閉店」つまり「永遠に休業」即ち廃業になったケースが極めて多数あるのも現実的であります。非常に残念極まりないことですが、これが現状であります。