2021年3月で廃止のバス路線まとめ【東日本】 世田谷のくねくね路線 北海道の最果て路線も

市営バスの名物でもあった赤字路線が廃止

 地方の公営バスでも廃止される路線があります。

●仙台市営バス「八ツ森線」(60系統、65系統)
・廃止区間:作並駅~八ツ森(60系統)、八ツ森~白沢車庫(65系統)

 仙山線の作並駅から広瀬川の上流部をゆく八ツ森線も、3月で運行を終了します。仙台市交通局の路線バス部門は、直近2年で全体の10%近く減便を行うほどの苦境が続いており、営業係数(100円の収入を得るためにかかる費用)が1500近いこの路線の整理に踏み切らざるを得ませんでした。

 八ツ森線の沿線地域では、町内会の協議の上で、2019年度から予約制の乗合バス「八ツ森号」が試験運行されています。しかし正式な運行が決まっていない段階でのバス路線廃止に、不安の声も上がっています。

●岩手県交通「貝沢線」「沢内線」
・廃止区間:ほっとゆだ駅前~貝沢(貝沢線)、ほっとゆだ駅前~町立西和賀さわうち病院前(沢内線)

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北上線のほっとゆだ駅。盛岡まで100以上のバス停を経由した岩手県交通「山伏線」のバスもあったが、2020年10月に廃止された(画像:写真AC)。

 岩手県西和賀町では、長らく運行を続けてきた岩手県交通のバス路線が、今春の2路線廃止によってすべて撤退となります。近年の町内の移動実態は病院・高校などが多いこともあり、町内を均一運賃で、かつこまめにバス停を設定できる町民バスや、予約制タクシーなどへの移行をかねてから進めていました。

 なお沿線の沢内地区(旧沢内村)は全国に先駆けて1960年代に乳幼児・高齢者の医療費負担をなくし、昭和30年代に全国初の「乳児死亡率ゼロ」を達成した地域でもあります。昔から視察も多く、見るものは風光明媚な景色だけではありません。

【写真】間もなく廃止 バスで行ける「最果て」の光景 北海道「サロベツ線」

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コメント

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2件のコメント

  1. 都立01は以前黒05といって目黒駅始発でした。電車だと45分程度で行けるところ、謎の大回りを続けて2時間位かかり、子ども心でもなんでこんなルートなんだろうと思っていました。あの系統が無くなるのかというのはいろいろ感慨があります。

    一方で横浜市営バスの94系統はたまに使うのですが、金沢区役所近辺は官公庁が集積しているにも関わらず、どの駅からも、とのバス停留所からも距離があります。その中で94系統が唯一区役所前に乗り入れていた公共交通機関だったので、交通弱者(得てして行政のサービスに頼る率が高い)の方々にとってはなかなか厳しいことになるのではと思っています。

  2. ありがとうございます。コロナ禍の中、致し方がないことでありますね。これはバス路線などに限らずに日常生活全てにおけることであり、全ての始まりいわゆる「当面のあいだ」からの始まりであります。自分の記事に何度も書いているように「当面のあいだ」とは実質それ(当面)以降が正式に決定することを前提としている為の暫定措置(暫定期間)であり、元サヤ(当面以前)に戻る事と言う意味ではないのです。今回のバス路線の廃止も既に「当面のあいだ」の時点で廃止決定を前提としていたに間違いないと思われ、後日正式に廃止決定にした事と思われます。この記事はバス路線についてではありますが、他の交通機関でも「当面あいだ運休」から「廃止・廃便」に至ったり、「当面のあいだ減便」が「ダイヤ改正」名目で「減便後のダイヤが正式なダイヤ(=当面の期間と同じ)」、そして飲食業界を中心に商業施設などでは「当面のあいだ時短営業」が営業時間変更名目で「新・営業時間(=当面の期間と同じ)」になったり、最悪の場合は「当面のあいだ休業」がそのまま「完全閉店」つまり「永遠に休業」即ち廃業になったケースが極めて多数あるのも現実的であります。非常に残念極まりないことですが、これが現状であります。