少数精鋭 全国を飛び回る超多忙部隊 入間にしかない「飛行点検隊」のお仕事とは

飛行点検の種類はおもに4つ 硫黄島にも足運ぶ

 飛行点検には種類があり、大きく「設置位置調査」「初度飛行点検」「定期飛行点検」「特別飛行点検」に分けられるといいます。

・設置位置調査:飛行場などを新設するにあたり、設置位置が適しているかを調査するためのもので、まだ施設がない場所を飛ぶ。
・初度飛行点検:施設が完成し、運用開始に先立って行う最初の点検で、運用をスタートしても問題ないかチェックするもの。
・定期飛行点検;運用中の施設に対して定期的に行う点検。飛行点検隊が常時実施している飛行点検の大半がこれに該当する。
・特別飛行点検:飛行場などで滑走路の延伸や敷地の拡幅、施設の移設など大幅な変更が行われた場合や、施設に重大なトラブルやアクシデントなどが発生し、運用を一時中断したのち再開する際などに行う点検。

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飛行点検隊に配備されている2種類の飛行点検機。左手前がU-125、右奥が新型のU-680A。YS-11FCが退役したため、今後は2機種計5機で全国にある自衛隊の航空保安無線施設の点検を行う(2021年3月26日、柘植優介撮影)。

 飛行点検隊によると、それぞれの割合は「設置位置調査」が約0.1%、「初度飛行点検」が約10%、「定期飛行点検」が約70%、「特別飛行点検」が約20%だとのこと。いずれも航空機が安全運航するにあたり必要な任務のため、飛行点検隊もやはり日本の空の安全を守るため忙しく日本各地を飛び回っているといえるでしょう。

 さて、戦後初の国産旅客機が姿を消すことは惜しいものの、自衛隊機の安全な運航のために今度は新鋭のU-680Aが既存のU-125とともに日本中の自衛隊飛行場を飛び回ります。

 飛行点検機は自衛隊の飛行場がある場所には必ず飛んでいくため、遠いところでは小笠原諸島の硫黄島や日本最東端の南鳥島までも足を延ばします。

 これまで、YS-11FCは、飛行速度が遅いものの、短距離離着陸性能が優れていたため、それら遠方の飛行場まで点検任務のために時間をかけて飛んで行っていました。一方U-680Aは短距離離着陸性能に優れるとともに飛行速度も速いため、これまでよりも短時間で効率よく点検任務を済ますことが可能になるそうです。

【了】

【写真】YS-11FCの後継U-680A 最新鋭機の機内は?

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コメント

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1件のコメント

  1. 目立つことのなく少数精鋭だが、この人たちがいるおかげで日本の空を守る戦闘機を守っている。ありがとうございます。