いろんな意味で珍機「コックピット魔改造エアバスA300」 レトロ機まだまだ使う! UPS航空

いまや世界の2大航空機メーカーとなったエアバスが初めて手掛けた旅客機「A300」シリーズ、その現役機はごく少数です。草創期モデルであることからエアバスらしくないコックピットを持つこのモデルに、初の「魔改造」が施されました。

そもそも珍しいA300のコックピット それに加えて魔改造!

 A300-600のコックピットは、現行のエアバス機とは大きく異なっています。そのポイントは操縦桿(かん)です。ベストセラーA320や最新鋭機A350、総2階建てのA380など現在見られるエアバス機は、「サイドスティック」と呼ばれる操縦席横についた棒をパイロットが片手で操作して操縦するのに対し、A300シリーズではボーイング機などと同じように、各操縦席前についたハンドルのようなスタイルの「コントロールホイール」を前後左右に動かします。

 サイドスティックは、1988(昭和63)年デビューのA320から始まり、以降のエアバス機のスタンダードな操縦桿になりましたが、A300はそれ以前にデビューしたモデルであったことから、2021年現在、世界的に見ても数少ない「コントロールホイール」のエアバス機です。

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エアバスA320のコックピット(乗りものニュース編集部撮影)。

 そして、UPSで導入されているA300-600貨物機は、この珍しい「コントロールホイール」スタイルを維持したまま、同モデルでは初となる”魔改造”が全機に施されます。

 これまで同社のA300-600貨物機の操縦桿の前には、アナログ計器が並んでいましたが、これを4つの大型10×8インチLCDメインディスプレイ、新しいカラー多機能コントロール&ディスプレイユニット(MCDU)に変更し、「デジタル化」したのです。

 そのほか、新しい「飛行管理システム(FMS)」、悪天候でも着陸するのに役立つ新しいGPSベースの計器進入機能、新たなデジタル気象レーダーシステムが導入されるなど、機体の安全性やパイロットの操縦の助けになる機能が追加されています。

 UPS航空は2022年までに、A300-600の52機すべてで同様のコックピット改修を施す予定です。ほかの機の改修は、5月から始めるとしています。

【了】

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