島内唯一の「ポツンと信号機」 なぜ交差点ではない場所に? 沖縄・南大東島の事情
沖縄県の南大東島には、交通信号機がたった1か所設置されています。ただその場所は、島内にいくつかある交差点ではありません。この信号機が、交通を制御する以外の役割も帯びているがゆえの場所だそうです。
主目的は交通の制御ではない!?
交通信号機はたいてい、道路と道路が交わる交差点に設置されています。ただし押しボタン式などの場合は、1本道の途中に設置されている場合もあります。
沖縄県の南大東島には、島内唯一の信号機が、交差点ではない県道の途中にポツンと設置されています。もちろん島内には交差点もいくつか存在しますが、なぜここなのでしょうか。
信号機がある場所の近くには、県道脇には南大東村立の小中学校があります。村によると、信号機は約50年前から設置されているとのこと。生徒の安全を確保するうえで、この場所に設置されたのも頷けるところですが、設置の主目的は別にあるといいます。
それは「交通ルールの教育」だそうです。
島内のほかの場所に信号機がないとはいえ、教養として、また島外で生活する場合、信号機の意味は知っておく必要があります。特に設置当時は村内にテレビがなかったそうで、子どもたちは信号機の存在を知りませんでした。道路通行時の安全確認を体験するため、学校前に設置されたといいます。
このような教育目的の信号機は、離島などで時々見かけることがあります。
【了】
コメント