退役迫るずんぐりむっくりのANA「737-700」はどんな機体? 記念デカールにも歴史あり

2021年6月をもって全機退役となるANAのボーイング737-700。稼働している2機に、退役記念ステッカーが貼られます。多くの国内航空会社で運航されている「737NG」と走りとなったこの機は、どのような歴史を歩んできたのでしょうか。

国内では元祖「737NG」だったANAの737-700

 ANA(全日空)が2005(平成17)年に導入したボーイング737-700型機が、2021年6月をもって全機退役となる予定です。それまでのあいだ、現在稼働しているラスト2機の機体最前方ドアに、退役記念のデカールが貼られ運航されます。その1機目(機番:JA05AN)の記念デカールの貼り付け作業が2021年5月10日(月)の夜、羽田空港内の同社格納庫で実施されました。

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退役デカールが貼られたANAの737-700型機(2021年5月10日、乗りものニュース編集部撮影)。

 ボーイング737-700は、ボーイングが手掛けるロングセラー旅客機「737」シリーズのひとつ。737シリーズは初期タイプ(オリジナル)を元祖として、「クラシック」「NG(ネクストジェネレーション)」「MAX」と大まかに4つの世代に分けることができますが、この737-700は、第3世代の「NG」にあたります。

 737シリーズは日本の航空会社でも長年馴染み深い旅客機でもあり、737-700から胴体を6m延長した姉妹機「737-800」は、ANAをはじめとする国内航空会社で、数え切れないほどの機体が2021年現在も運航されています。いまや貴重な機体となりつつあるこの737-700ですが、国内航空会社で「737NG」が導入されたのは、このANAの737-700が最初でした。

 ANAグループでは、1969(昭和45)年から1992(平成4)年まで、初期タイプの737-200を使用。その後1995(平成7)年から2020年まで、「クラシック」の737-500を運航していました。ANAはこの737-700のポイントについて、-500と比較し「ボーイング777の設計を採り入れるなど、大幅に設計が変更されています。また、主翼翼端にはウイングレットを装備し、燃費向上や騒音低減に寄与しています」としています。

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