まるで装甲車 空港の消防車はなぜデカいのか 「赤」じゃないものも 街中の消防車との違い

街中で見かける消防車と、空港に設置されている消防車は、見た目やサイズが大きく違います。それには、空港での火のトラブルに備えた理由がありました。また車種や色についても、実はバラエティがあるのです。

車体色「赤」じゃないものも

 海外製の空港用化学消防車としては、アメリカの老舗トラックメーカーから派生したオシュコシュ社が販売している「ストライカー」、オーストリアの老舗消防車メーカー、ローゼンバウアー社が販売している「パンター」などが有名です。

 オシュコシュ社は、1950年代から空港用消防車を開発するなど長い歴史を持ち、2010年頃から「グローバル・ストライカー」が販売されています。オシュコシュ社は装甲車などを手掛けていることから、「ストライカー」のダッシュ力は保証されているということでしょうか。

 一方ローゼンバウアー社も、1965(昭和40)年頃から空港用化学消防車を開発してきました。「パンター」はもちろんのこと、同社の最新型である「スティンガー」は、総2階建ての大型機エアバスA380クラスの機体上部にも届くような、クレーン式の放水装置を装備しているのが特徴です。

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空港消防車は記念便のウォーターキャノンなどを担当することもある(乗りものニュース編集部撮影)。

 ちなみに、消防車といえば、車体の塗装は緊急時異目立ちやすい真紅なのですが、実は関西空港のパンターは、夜間などにおいての視認性を重視して黄色に塗られています。これは、空港内での運用のみとしているため、法令上赤としなければならない、緊急自動車の指定を受けていないことも実現の要因です。なお、海外にも、アトランタ空港などで黄色っぽい「ストライカー」が存在します。

 なお、陸海空の3自衛隊でも飛行場を管理しており、それぞれ空港用科学消防車を配置しています。航空自衛隊は「破壊機救難消防車」、海上自衛隊、陸上自衛隊は「救難消防車」と呼称しています。ただ自衛隊でも、伝統的に国産車が多かったのですが、ここでも消防車のグローバル化が進んでいるようで、最近は「ストライカー」などを採用しているようです。

 空港の運用には、様々な人の手が関わっています。消防についてもその限りではなく、緊急時に備えて日々訓練を繰り返して、その日のための準備をしています。

【了】

【思わず二度見!】関空にあった黄色い消防車!

Writer:

成田空港隣の航空科学博物館元学芸員。日本初の「航空関係専門学芸員」として同館の開設準備を主導したほか、「アンリ・ファルマン複葉機」の制作も参加。同館の設立財団理事長が開講した日本大学 航空宇宙工学科卒で、航空ジャーナリスト協会の在籍歴もある。

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