「墓地電車」から始まった阪急千里線100年の激変 一時「京阪電車」だったことも 続く進化

阪急電鉄の千里線が開業100周年を迎えました。開発の経緯から「墓地電車」とも呼ばれていたこの路線は、その後「万博の会場輸送」「日本初の自動改札機導入」など、他の路線にはない数々の「日本初」を経験しつつ今に至っています。

現在の一大プロジェクトは淡路駅高架化、でも変わらない「30円でジュースが買える街」

 ニュータウン開発や大阪万博に応えて形成された千里線では、現在、京都線との乗換駅である淡路駅の連続立体交差(高架化)事業が2027年度末の完成を目指して進められています。同駅から4方向に延びている路線は、いずれも駅進入時にスピードを落とすため、周囲の踏切の遮断時間が長く、これを解消する高架化は長年の悲願でもありました。

 新しく姿を見せつつある淡路駅は、地上階、改札階、上り線ホーム階、下り線ホーム階の4層で構成される高さ30mの高架駅になる予定です。千里線と京都線の相互乗り入れを行うための渡り線も設置されるほか、淡路駅の東側を抜けるJRおおさか東線と高架どうしで立体交差するなど、周囲に次々と完成しつつある構造物は巨大な空中都市を見ているかのようです。

 先立って千里線の隣駅である下新庄駅周辺の高架化も進んでいるほか、淡路駅近辺でぷっつり途切れていた都市計画道路(歌島豊里線)も整備されているため、クルマや歩行者、自転車の流れも劇的に改善されそうです。また柴島駅の西側には2012(平成24)年に「淀川キリスト教病院(通称:淀キリ)」が移転開業していますが、周辺道路の整備による救急車の到着時間短縮が一番の朗報でしょう。

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淀川を渡る阪急電車(宮武和多哉撮影)。

 一方、下新庄駅の北側では、旧北大阪電鉄が東海道線の経路変更による路盤の払い下げを受けたころから残っていた新神崎川橋梁の橋脚が、工事の影響でひっそりと姿を消しました。

 しかし下新庄付近の街は今も変わらず、路地裏には30円からジュースが買える自動販売機や、洗濯ばさみで麺の量を知らせるマシマシ系のラーメン屋さんなどが、高架化と関係なくひっそりと息づいています。

 また戦後に延伸された区間では、南千里駅にぽつんと残るホームを増設できる空間や、北千里駅の先に続くスペースなど、揺れ動いた延伸構想の名残があちらこちらに。駅に降りて終点を訪れるだけでなく、阪急バスに乗り継いで「千里線が延伸していたかもしれない街」を眺めてみるのも良いかもしれません。

【了】

※一部修正しました(6月21日13時10分)。

【めちゃ変わってる!】高架化工事で“城”が出現している千里線「淡路駅」周辺

Writer:

香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。

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コメント

4件のコメント

  1. 何ですか有名人って

  2. > その中でも阪急は千里山から新千里(現・南千里)を経て、箕面線の桜井駅まで…

    「新千里」ではなく「新千里山」です。

    • ご指摘ありがとうございます。修正しました。

  3. 昭和40年代に当時は黎明期だった日本の自動改札機を育て上げた町、か。

    歴史ロマンですね。

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