田んぼの中に電車いた! 車両も納入「宇都宮LRT」現在の進捗は? 開業は2年後に

電車、いた!!

 道路から離れた専用の線路は、広大な田んぼを貫きます。高台から眺めていると、シラサギが飛び立った先に「電車」を発見しました。

 納入されたばかりの第一編成は、田んぼのなかに建設中の車両基地内にポツンと留め置かれており、その姿は近くを通る新4号国道からも見ることができます。車両基地内は架線(車両が電気を得るための電線)の柱は立っているものの、線そのものは一部しか張られておらず、建屋もまだ骨組みの状態。建設の真っ最中といったところです。

 その先、専用の線路は鬼怒川へ向かい農村地帯を貫きますが、この区間は用地買収の遅れが伝えられており、11月に訪れたときと同様、途中でルートを見失ってしまいました。とはいえ、11月には農地のなかに杭だけが打たれていたところも、コンクリートなどで線路の土台ができつつあるなど、進捗を感じられました。

 鬼怒川を渡ったあと、線路は河岸段丘を一気に駆け上り、清原工業団地内を進みます。この工業団地内はもともとモデル工区とされていることもあり、工事も最も進んでいます。

Large 210621 lrt 02

拡大画像

最も工事が進んでいるグリーンスタジアム前付近(2021年6月、中島洋平撮影)。

 清原地区市民センター前停留所には、様々な交通への乗り換え拠点「トランジットセンター」の建設も進んでいたほか、次のグリーンスタジアム前停留所付近は、レールの敷設も済み、架線柱や電車用信号まで設置されていました。停留所には上屋のほか、ベンチまで設けられているところもあり、もう試運転も間近では? とも思えました。

 清原工業団地から先のゆいの杜地区や、芳賀町内のエリアは、道路の中央に線路が設けられる予定ですが、その姿はまだ見えていません。しかし高架橋(グリーンスタジアム前~ゆいの杜西)の建設や道路の拡幅などが進んでいました。

 終点の手前、芳賀町工業団地管理センター前~かしの森公園前間には、急なアップダウンもあります。ここに限らず、このLRTは随所で“山あり谷あり”な地形を進むことになりそうです。

【了】

【路線図/写真】LRT建設状況をイッキ見!

テーマ特集「【特集】どんな路線? 75年ぶり新設の路面電車「芳賀・宇都宮LRT」」へ

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。