残存率16%! 急坂と寒さに強い国鉄近郊形電車「115系」 まだ見られる路線は?

新潟エリアやしなの鉄道では「快速」にも使用

 次に、各社ごとに詳しく運用状況を見ていきましょう。

 JR東日本では新潟エリアに21両(3両編成7本)が残っています。一部の編成は車体の塗装を「湘南色」「懐かしの新潟色」「弥彦色」などに復刻。編成ごとに車体の色が異なっているのが特徴です。新潟エリアの115系はえちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインにも乗り入れています。

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かつて新潟エリアで運転されていた70系電車の塗装をイメージした115系「懐かしの新潟色」(2017年1月、草町義和撮影)。

 ほとんどが普通列車に使われていますが、信越本線の直江津駅を午前7時17分に発車する長岡行き(3371M)と長岡駅を午前10時29分に発車する新潟行き(3481M)、新潟駅を17時01分に発する新井行き(3374M)は快速列車です。

 JR西日本では243両が残存します。かつては広島エリアでも使われましたが、227系電車の投入により2019年3月のダイヤ改正で引退。いまではほとんどが岡山エリアと下関エリアで使われています。

 しなの鉄道では、新型車両SR1系の導入により115系の運用が縮小となっていますが、しなの鉄道線と北しなの線で運転。途中の篠ノ井~長野間はJR信越本線を走行します。このうち快速列車は、平日下りでは軽井沢駅を15時08分に発車する長野行き(2605M)、上田駅を17時50分に発車する長野行き(605M)、平日上りでは長野駅を午前7時39分に発車する上田行き(1602M)、同じく長野駅を午前9時25分に発車する軽井沢行き(2602M)です。

 なお、2014(平成26)年に3両編成1本を改造した観光列車「ろくもん」は、軽井沢~長野間だけでなく、普段は乗り入れることのない篠ノ井線姨捨駅まで入線することがあります。この駅はスイッチバックのある駅として知られています。

 2021年3月13日のダイヤ改正時点で115系の列車が運行されているおもなJR線は、次の通りです(ジェー・アール・アール編『普通列車編成両数表 Vol.42』などによる)。

■JR東日本
・信越本線 篠ノ井~長野(しなの鉄道115系が乗り入れ/観光列車「ろくもん」は篠ノ井~姨捨)
・信越本線 直江津~新潟(えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン 新井~直江津に乗り入れ)
・越後線
・弥彦線 東三条~吉田

■JR西日本
・山陰本線 綾部~城崎温泉
・舞鶴線
・山陽本線 姫路~三原
・赤穂線 播州赤穂~東岡山
・宇野線
・本四備讃線(瀬戸大橋線) 茶屋町~児島
・伯備線
・山陰本線 伯耆大山~西出雲
・山陽本線 岩国~下関
・福塩線 福山~府中

【了】

※一部修正しました(7月2日21時13分)。

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コメント

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2件のコメント

  1. 中央線の急行かいじ(スカ色デカ目)w

  2. しなの鉄道はコロナ禍で資金が厳しいのでSR1系の導入方針を見直す可能性があるようです
    現時点でも2026年ごろまでは残るようですので、最後はしなの鉄道になりそうな予感
    ただ西の115もあんまり置き換えの兆しが見えないんですよね