「走ルンです」こと209系にそっくり 実はJR唯一の特徴を持つ常磐線E501系 なぜ少数派に?

JR常磐線の土浦~いわき間で見られる少数形式のE501系は、かつて京浜東北線を走った209系とそっくりな見た目です。取手駅以北の輸送力強化を目的に導入され、JR唯一の特徴を持っていましたが、逆にそれがアダともなった車両です。

直流・交流の両電流に対応し輸送力も強化

 JR常磐線の土浦~いわき間では2020年8月現在、かつてJR京浜東北線を走った209系によく似たE501系電車が見られます。2年しか製造されなかった少数派の車両で、運用される区間は限定的ですが、この車両はJR唯一の特徴を持っています。

 E501系は1995(平成7)年、取手駅(茨城県取手市)以北からの通勤輸送を強化するために登場しました。当時、取手以北~上野間の直通列車で主力車両だった415系電車などは、クロスシートや3扉といった要素を持つ近郊形車両であり、特に通勤ラッシュ時は乗降に時間がかかるなど課題がありました。

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JR常磐線を走るE501系電車(画像:Railstation.net)。

 一方、そのころ取手駅以南を走っていた通勤形103系電車は、取り入れる電流の違いから取手駅以北は走れませんでした。常磐線の架線は取手~藤代間に、直流と交流の境目があります。

 そこで導入された車両が、大量輸送が可能なうえ直流・交流どちらの電流でも走れる電車E501系でした。209系をベースに、座席はロングシート、扉は片側に4か所としつつ、取り入れる電流を自動で切り替えるシステムを搭載しました。通勤形かつ交直流対応の車両はJRで唯一です。

【写真】E501系のベースになった「走ルンです」

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コメント

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1件のコメント

  1. JR常磐線の移り変わりも見て来ましたが昭和末期(59年以降)に活躍してた
    103系の10両編成は首都圏各地でも見られましたが、常磐線の
    [上野⇔松戸⇔我孫子⇔取手・成田間]
    での運用で見られる15両編成は圧巻でしたね。
    1時間に1~2本の成田線(我孫子線)
    に直通するのは取手寄り5両が我孫子止まり(発着)で分割併合シーンが当駅構内で見られました。
    多分、415系の編成に準じた組成にはならなかったけど停車駅のホームの長さが15両編成に合わせてたからでしょうね。
    415系は基本7両・8両(4×2)が上野⇔土浦間の日中の編成ですが、朝夕のラッシュ時には15両編成が当然の様でした。
    昨今ではNゲージの模型で所持してるだけですが103系はGMキット製作、415系シリーズは401・403系及び415系0番台に付いては同じくGMキットで改造製作してます。
    415系の1500番台は211系が種車としてこれから改造製作します。
    501系は完成品として今年か来年春くらいに販売予定らしいですが、完成品は割高なので購入は考えてます。