一般ボランティア受け入れ不可なぜ? 熱海 土石流被害の今 不安解消する県の秘策とは

熱海市で発生した大規模土石流により、海沿いの国道が寸断されるなど大きな被害が発生しています。二次災害の危険もあることから、ボランティアの調整もついていません。現地はどのような状況なのでしょうか。

海沿いの国道135号が県境付近まで通行止め

 静岡県熱海市伊豆山で2021年7月3日(土)に発生した大規模土石流、その被災地は急峻な斜面に海を臨む風光明媚な住宅地でした。昭和時代の輝きに包まれた日本を代表する観光地“熱海”の危機に、一般ボランティア希望者は3100人を超えています(7月10日現在)。ただ、二次災害の恐れもあるため、受け入れ態勢が整っていないのが現状です。

 一方、観光地としての熱海は、宿泊キャンセルが相次いでいます。苦悩に手を差し伸べたい、熱海に行きたい、それぞれの人のために独自の視点で熱海市土石流被害の“今”をお伝えします。

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国道135号、熱海市中央町の通行止め現場。2021年7月8日(中島みなみ撮影)。

 伊豆山地域の一般道を除き、土石流でいちばん大きな被害を受けている道路は国道135号線です。神奈川県小田原市から静岡県下田市を結ぶ海沿いの一般道で、総延長約105kmのうち、神奈川県湯河原町(湯河原温泉入口)から熱海市中央町(中央町交差点と東海岸町交差点の中間)までの約6km、県境から熱海市役所がある市内の中心地まで通行止めが続いています。

 しかし、市内が広範囲に被害を受けているわけではありません。規制区間を最短に設定すると、海沿いの1本道のためUターンさせることになるので、う回ルートを考慮した結果、規制区間が長くなったのです。

 JR熱海駅から市役所にかけて広がる市街地の道路は、いつもとまったく変わらず通行できます。伊豆山地区には多くの緊急車両が入り、今も行方不明者の捜索が続いていますが、観光客が途絶えた市街地は想像できないほど静かで穏やかです。

 同じ熱海市でもこれだけの違いがあることは驚きでした。

 ただ、通行止めによる山越えは、有料道路の伊豆スカイラインなどを利用して1時間ほど必要なので、熱海市を通過する移動は、かなり不自由です。現状では周辺地域から伊豆半島に入る場合には山越えが必要です。近隣の伊豆市は東京2020大会自転車競技の会場にもなっています。広域の迂回ルートを考えておく必要があります。

【現地の高台から撮影】熱海の住宅街を襲った土石流の様子

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コメント

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2件のコメント

  1. 副知事が以前勉強していてこういう話に詳しいってのは、
    なんだか凄く頼もしいね。

  2. 難波副知事が土木工学を専攻していたことはかなりプラスになりそうですね
    発言力のある人がきちんとした知識で情報を発信してくれるのはありがたいのではないでしょうか