自衛隊車両だからこそ! 車内になければ困る絶対必要な「ラック」とは
民生品そのままの重機にもしっかり用意
陸上自衛隊車両の標準装備といえる「銃架」ですが、その取り付け位置は車種ごとに異なっています。
基本的には運転席および助手席から手の届く範囲にあるものの、市販のSUVに近しいサイズの1/2tトラックの場合はドアの内側にクリップ形状で設置されています。
これに対して、「ジープ」の愛称で呼ばれていた前のタイプである73式小型トラックの場合は、ドアなどないため運転席や助手席の脇に、縦置き式の金属ラックが設置されており、そこに小銃を固定するようになっていました。
一方、「大トラ」「3トン半」と呼ばれる3 1/2tトラックや、「中トラ」「1トン半」と呼ばれる1 1/2tトラックの場合は、運転席や助手席の座面裏に立てて置くようになっています。
また、ブルドーザーや油圧ショベル、グレーダーなどの市販重機を転用した装備も、自衛隊に納入するにあたっては、銃架が増設されたうえで引き渡されています。
重機や建機は、一見すると塗装が変わったぐらいにしか思えないものの、案外、自衛隊専用の改造が施されていることは多く、銃架はその一例です。そういった部分に着目し、あえて違う部分を探してみるのも、面白いかもしれません。
【了】
後席ドアのアームレストの裏にスリットがあり、その下のボトル入れと合わせると傘立てになるクルマがあります。