アメリカUFO報告書 読み込んだら何が見えた? 9ページ約1万5000字の要点を解説!

UAPの正体はなぜ不明確?

 今回の報告書では144件のUAP目撃情報が収集されましたが、そのうち明確にその正体が判明したのは1件(空気が抜けた気球)のみで、そのほかについては正体不明となっています。

 なぜ正体が不明なのかについて、報告書ではその一因としてUAPに関するデータ不足を挙げています。UAPに関して十分なデータを集めることができれば、既存の航空機や自然現象などと比較することにより、その正体を明らかにすることができますが、現状ではそのデータが足りていないということです。

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「予備評価:未確認空中現象」と題された報告書の表紙(画像:アメリカ合衆国国家情報長官室)。

 ではなぜデータが不足しているのかというと、報告書では「(1)UAPに遭遇した際の定まった報告手続きがこれまで整備されてこなかったこと」、そして「(2)自身の評価に悪影響をもたらすことから、UAPに関する話題に触れること自体が航空関係者や軍関係者、情報機関内でタブー視されてきたこと」などがその理由として挙げられています。

(1)に関しては、2019年3月にアメリカ海軍が、そして2020年11月にアメリカ空軍がそれぞれUAPに関する報告手続きの仕様を定めており、さらに(2)に関しては、この報告書を含めて政府高官らがUAPに関する話題を公の場で真剣に議論することにより、UAPの話題に触れることのタブー視されている雰囲気が打破されると期待されており、今後、UAPに関するデータが続々と収集されることが期待されます。

【画像】米海軍撮影 公式に正体不明とされている「何か」

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