撃ったら逃げろ! 世界的にも激レアな対戦車装備「60式自走無反動砲」のレアなワケ

同様の装備は後にナシ 60式自走106mm無反動砲の果たした役割

 戦後、無反動砲の命中率はかなり向上したといわれていますが、前述のような戦法や射撃方法がどこまで有効だったかは、幸い、この車両が実戦を経験していないので謎のままです。似たようなコンセプトの「オントス」に関しても、初期に考えられていた対戦車戦闘には一度も使われず、ベトナム戦争で歩兵の火力支援にのみ使われていたので、自走無反動砲の対戦車能力は未知数のままです。

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60式自走106mm無反動砲、砲を下げた走行時のスタイル(柘植優介撮影)。

 ただ、1960年代以降には、強力な対戦車ミサイルや無反動砲を歩兵が携行武器として扱う機会も増えたため、戦車がない場合は結局、人が対戦車戦をした方が待ち伏せの効果も高まり、リスクが少ないという判断なのか、自走無反動砲というタイプの兵器は「オントス」や60式自走106mm無反動砲の後には続きませんでした。しかし後者に関していえば、ディーゼルエンジンや足回りなど旧陸軍の技術が活かされており、旧陸軍から陸上自衛隊に戦車技術を継承させたという面では大きな役割を果たしているかもしれません。

 60式自走106mm無反動砲は61式戦車と同じく、特撮怪獣映画の黎明期にいわゆるやられ役として登場していますが、実際のところはともあれ実戦に臨んだのが創作物の中だけだったのは幸福だったといえるでしょう。

【了】
※一部修正しました(8月27日13時34分)。

【アメリカらしく数で圧倒するスタイル】M50「オントス」自走無反動砲

Writer: 斎藤雅道(ライター/編集者)

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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1件のコメント

  1. 誤字
    発行体を内蔵した弾丸で


    発光体を内蔵した弾丸で