京王線「笹塚発新宿行き」なぜ存在? 始発駅の次は終点 東京近郊私鉄の短距離列車5選

東京メトロは2路線

 東京都区部を中心に路線網を形成する東京メトロでは、2路線で「始発の駅を発車したら次は終点」の各駅停車が存在します。

東京メトロ日比谷線 南千住発北千住行き/北千住発南千住行き

 東京メトロの日比谷線では、南千住駅と北千住駅とのあいだにひと駅だけ運転する列車が設定されています。南千住発北千住行きは平日5本、土休日1本で、すべての列車が北千住から折り返しの中目黒行きとなります。逆方向の北千住発南千住行きは平日に1本運転されています。所要時間は2分から3分、駅間距離は2.1kmです。

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東京メトロ日比谷線で使用される13000系電車(2016年8月、恵 知仁撮影)。

 なぜこのような列車が運転されているのでしょうか。日比谷線の南千住駅と北千住駅のあいだには車両基地の千住検車区がありますが、千住検車区との出入庫線は南千住駅側だけにあるため、検車区を出て北千住始発となる電車も、一旦南千住駅に向かわざるを得ません。そこで南千住から北千住へ移動するのを、営業列車として活用しているのが、この「ひと駅列車」なのです。南千住発北千住行きの列車は、すべて折り返し北千住発中目黒行きとなります。

 わざわざ何度も折り返したりせず、南千住発にしてもよさそうですが、北千住駅が東武やJRとの乗換駅で利用客が多いことから、このような措置にしているのかもしれません。

 東京メトロ日比谷線では直通先の東武鉄道から70000型電車や70090型電車が入線しますが、南千住駅と北千住駅とのあいだでひと駅だけ運転される列車は、すべて東京メトロの13000系電車が使われています。

東京メトロ丸ノ内線 中野富士見町発方南町行き

 東京メトロ丸ノ内線の分岐線、通称「方南町支線」でも、早朝に中野富士見町発方南町行きの列車が運転されています。

 日比谷線の例と同様、中野富士見町駅と方南町駅とのあいだには中野車両基地があり、車両基地から回送されて中野富士見町駅から営業運転に就くものです。

 中野富士見町駅からの始発列車は、中野坂上方面へは平日13本、土休日2本が運転されていますが、方南町行きは平日・土休日とも1本のみ。ある意味レアな列車かもしれません。なお乗車時間は3分、駅間距離は1.3kmとなります。

【一覧】「始発駅を発車したら次は終点」の列車

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1件のコメント

  1. 山手線は品川で列車番号が変わるので、内回り大崎始発、外回り大崎行きは一駅間だけの列車となる。