京王線「笹塚発新宿行き」なぜ存在? 始発駅の次は終点 東京近郊私鉄の短距離列車5選
「始発の駅を発車したら次は終点」の列車は千葉県内にも
千葉県内の私鉄でも「始発の駅を発車したら次は終点」の各駅停車が運転されています。
北総鉄道 印西牧の原発印旛日本医大行き/印旛日本医大発印西牧の原行き
北総鉄道北総線の終点である印旛日本医大駅とそのひとつ手前の印西牧の原駅との区間では、双方向にひと駅だけ運転する列車があります。
印西牧の原発印旛日本医大行きは平日3本、土休日4本。印旛日本医大発印西牧の原行きは平日2本ですが土休日は14本もあります。駅間距離は3.8km、乗車時間は3分から4分です。
この区間で双方向にひと駅だけの列車が運転されるのは、この区間に北総鉄道の印旛車両基地があるためです。印旛車両基地への出入庫線は印西牧の原駅側しかなく、車両基地から出て印旛日本医大駅へ向かうためや、印旛日本医大駅に到着した列車が車両基地に入るために、印西牧の原駅とのあいだで営業運転を行っているのです。
大半は北総鉄道の車両による運用ですが、なかには都営地下鉄や京成電鉄、京急電鉄の車両による運用もあり、土休日に印旛日本医大駅を午前11時54分に発車する印西牧の原行きは京急電鉄の車両、同じく土休日に印旛日本医大駅を18時53分に発車する印西牧の原行きは京成電鉄の車両が使われます。
新京成電鉄 新津田沼発京成津田沼行き
千葉県の松戸駅と京成津田沼駅を結ぶ新京成電鉄。ここでもひと駅だけ運転する列車が存在します。その列車は、新津田沼駅を午前4時47分に発車する京成津田沼行きです。
新津田沼駅には京成津田沼駅寄りに車両の留置線があり、前日の夜に松戸発新津田沼行きとして到着した列車が留置線に入り、翌朝の京成津田沼行きの初電になるものです。平日・土休日とも同時刻で運転され、所要時間は3分。駅間距離はわずか1.2kmです。
京成津田沼駅到着後は折り返し午前4時56分発の松戸行きとなりますが、この松戸行きは京成津田沼駅発の初電です。
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新しく開業した路線では、相鉄新横浜線で早朝に羽沢横浜国大発西谷行き、夜間に西谷発羽沢横浜国大行きが運転されています。ただし、相鉄新横浜線は2021年時点で起点と終点だけの支線ですので、ここでは除外しています。
【了】
山手線は品川で列車番号が変わるので、内回り大崎始発、外回り大崎行きは一駅間だけの列車となる。