旅客化へ本腰!黒部峡谷鉄道「欅平~黒部ダム」 2024年に"高熱隧道"が一般開放へ
名称は「宇奈月黒部キャニオンルート」「黒部宇奈月ヒストリアルート」あるいは?
黒部峡谷鉄道が「盲腸線」ではなくなる?
富山県は、黒部峡谷鉄道の終点・欅平(けやきだいら)駅と黒部ダムを結ぶ約18kmの関西電力の物資輸送用ルートについて、2024年の一般開放に向け、愛称の募集を開始しました。
現在、黒部ダムへの観光ルートは「立山黒部アルペンルート」のみで、富山地方鉄道立山線の立山駅からバスやケーブルカーを乗り継ぐか、長野県大町市のJR大糸線・信濃大町駅からバスを乗り継ぐ形になっています。
一方、富山地方鉄道本線の終点・宇奈月温泉駅から黒部川を遡るように黒部峡谷鉄道がトロッコ列車を運行していますが、終点の欅平駅は観光ルートとしていわば「行き止まり」の状態であり、急峻な登山道以外は駅から別の場所へ向かう手段がありませんでした。
しかし、黒部峡谷鉄道は本来、黒部ダムや関連施設の建設とその後の維持管理のために関西電力関係者が利用する鉄道路線であり、実際は欅平駅から先、黒部ダムまで線路が伸びています。
この線路を通るトロッコには、「体験乗車」以外では長らく一般人が乗ることができませんでしたが、富山県と関西電力が2018年10月に「黒部ルートの一般開放・旅行商品化に関する協定」を締結。2024年に一般開放予定で協議が進められています。
この「欅平~黒部ダム」ルートが観光ルート化すれば、行きは黒部峡谷鉄道、帰りは立山黒部アルペンルートといった「周回ルート」が実現し、効率的な移動が可能になります。
関電黒部ルート見学会に参加したことあります。
上部バスで立ち寄った横坑からみた渓谷美、仙人谷ダムや地下神殿を思わせる発電所、手掘りトンネルのなど見るものたくさんであっという間に欅平まで着いてしまった思い出があります。
観光ルート化にするにあたり問題も多いかと思います。まずは意外に緻密なダイヤでバス、インクライン、上部軌道、エレベーターと接続が考えられてあり、観光客入る事によりダイヤが維持できるかという点。
また上部軌道の客車が小さく輸送能力が小さいこと。上部軌道を複編成化するのか客車を増やすのか。
そして業務用に作られた施設に観光客が入るのでトイレやバリアフリー設備、避難場所を作るなど…
問題は様々ありますが、やはり観光ルートとして魅力的なので、問題解決して開放していただける様に望んでます。