「黒部ルート」2024年に一般開放へ 関電の物資輸送路が観光ルートに

立山黒部アルペンルートと並ぶ黒部ダムへのアクセスルート「黒部ルート」の一般開放が決定しました。

ほぼトンネルの物資輸送ルートを一般開放

 富山県と関西電力は2018年10月17日(水)、「黒部ルートの一般開放・旅行商品化に関する協定」を同日に締結したと発表しました。

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関西電力の黒部専用鉄道。見学会で乗車できる(2015年8月、草町義和撮影)。

 黒部ルートは、トロッコ列車で知られる黒部峡谷鉄道の終点、欅平(けやきだいら)駅と黒部ダムを結ぶ関西電力の物資輸送ルートです。長さは約18kmで、トロッコ列車やエレベーター、インクライン(貨物用のケーブルカー)、バスを乗り継ぎます。大半の区間はトンネル内です。

 これまで関西電力は、年間2000人ほどを対象に一般向けの見学会を開催してきましたが、富山県は新たな観光ルート化をねらい開放を求めてきました。

 今回締結された協定では、富山県は旅行商品の企画・運営を担い、関西電力は安全対策工事を行います。工事はおおむね5年をめどに実施。一般開放はその後の、2024年度になる見通しです。

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「黒部ルート見学会」の様子(2015年8月、草町義和撮影)。

 受け入れ規模は原則として6月から10月までで8000人程度とし、天候などの条件が整った年は最大1万人程度とします。

 富山県と関西電力は「今後、黒部ルートの一般開放・旅行商品化により、立山エリアと黒部エリアを結ぶ周遊観光が可能となることで、黒部ダムを中心とした貴重な産業観光ルートの魅力をさらに充実し、『立山黒部』の世界ブランド化を進めてまいります」としています。

【了】

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コメント

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3件のコメント

  1. 回遊性が抜群によくなり、地鉄電車や黒部宇奈月温泉駅も活きてくるだろうが、黒部峡谷鉄道のパンクが心配される。

  2. 黒部宇奈月温泉駅に停まる新幹線を増やしたいのだろうな。

  3. 盲腸状態の黒部渓谷鉄道から一旦市街地へ戻ることなく直接黒部ダムへ行けるので嬉しいです。