岐阜基地で見た! 輸入型「ファントム」の知られざる改造&アメリカ製ゆえの特徴とは

2021年3月に運用終了し、日本の空を飛ぶことがなくなったF-4EJ「ファントムII」。ラストフライトが実施された岐阜基地で、当該機を取材してきました。特別塗装だけじゃないオリジナル機ならではの特徴とは。

塗装だけじゃない 当初の姿のままのオリジナルファントム

 F-4EJ「ファントムII」の301号機で特徴的な改修、それは機首の20mm機関砲(バルカン砲)の砲口部分が塞がれている点です。とうぜんこの状態では撃つことができないため、なかの機関砲本体も取り外してしまっているとのことでした。

 とはいえ、これは教育訓練機として用いるからこその改修といえるでしょう。岐阜基地で「ファントムII」を運用していたのは、航空機やミサイルなど航空装備品に対する試験などを実施する航空自衛隊唯一の部隊「飛行開発実験団」。この部隊は実弾を積んでスクランブル待機などにつくことはないため、このような改修をしてしまっても問題なかったようです。

 ただ、この改修は実機を遠目で見ただけではわかりません。今回、飛行開発実験団の隊員に教えてもらって初めて知り、驚きました。

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F4EJ「ファントムII」301号機の機首。赤い矢印で指したところが20mm機関砲の砲口部分。301号機では塞がれている(2021年4月、柘植優介撮影)。

 また301号機は、最後まで運用開始当初の状態を維持し続けたオリジナル機でもあります。航空自衛隊の「ファントムII」は、機体の寿命延長と能力向上を図るために90機が「F-4EJ改」というアップグレード仕様になっています。

 そのため、スクランブル任務などに就く第一線飛行隊の機体は順次、F-4EJ改に入れ替えられたことから、未改修機を運用し続けたのは岐阜基地のみであり、そのなかでも最後まで飛び続けた“オリジナルファントム”が301号機なのです。

 F-4EJ改と未改修型のF-4EJは外見では大きな差異はなく、せいぜい主翼の端や垂直尾翼の上端にレーダー警戒装置を装備している程度です。とはいえ、航空自衛隊が導入した当初の姿を最後まで維持したままだったという点でも301号機は貴重といえるでしょう。

【写真】主翼の折り畳み作業の様子/スペシャルマーキングのデザイン

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