岐阜基地で見た! 輸入型「ファントム」の知られざる改造&アメリカ製ゆえの特徴とは

2021年3月に運用終了し、日本の空を飛ぶことがなくなったF-4EJ「ファントムII」。ラストフライトが実施された岐阜基地で、当該機を取材してきました。特別塗装だけじゃないオリジナル機ならではの特徴とは。

畳めるのはファントムだけ 艦載機ベースだからこそ

 アップグレードを図られることなく、初期の姿を維持したままであった301号機。そのため運用終了の前に、あえてカラーリングを導入当初の上面ライトグレー(ガルグレー)、下面オフホワイトという“特別塗装”が施され、往年の姿に戻ったのはファンとしては嬉しい限りです。

 なお、今回の取材では、歴代の航空自衛隊戦闘機のなかでも「ファントムII」にしかできない“芸当”もまた特別に見せてもらえました。それは主翼の折り畳みです。

 航空自衛隊は1954(昭和29)年の創設以来、F-86Fから最新のF-35Aまで様々な戦闘機を導入・運用してきましたが、そのなかで主翼に折り畳み構造を有していたのはF-4EJ/EJ改「ファントムII」だけです。

 これは同機が元々、アメリカ海軍の艦載機として開発されたからこそ。とはいえ、基地の駐機場などに並べられる際には主翼は広げられた状態になるため、航空祭などのイベント時など含め、折り畳まれた状態が見られるというのはほぼなく、航空自衛隊の「ファントムII」でその一連の手順を見ることができたのは、なかなかない経験でした。

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岐阜基地のエプロンに駐機するF4EJ「ファントムII」。運用終了直前にライトグレーとオフホワイトの特別塗装が施されたのはこの機体のみ(2021年4月、柘植優介撮影)。

 ほかにも「ファントムII」は、航空自衛隊の戦闘機で唯一、パイロット2人乗務が基本の戦闘機であったり、最後のターボジェットエンジン搭載機であったりと、数多くの特徴を有した機体でもありました。

 ちなみに、岐阜基地には、もうひとつほかの基地では見られない「ファントムII」が存在します。それは“デジタル迷彩”が施されたF-4EJです。

 これは、岐阜基地の前身である各務原飛行場開設100年を記念して生まれた記念塗装機です。2017(平成29)年度の岐阜基地航空祭で初披露され、展示飛行を行ったのち退役したものの、機体は岐阜基地の一角で展示されています。

 デジタルパターンの塗装が施された「ファントムII」として唯一無二の存在であるため、これもまた“レアファントム”といえるでしょう。

【了】

【写真】主翼の折り畳み作業の様子/スペシャルマーキングのデザイン

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