かつてない規模! 30年ぶりの陸上自衛隊演習「陸演」なぜ今? 陸自OBが推察する訓練の背景

有事さながら 予備自がやるかもしれない訓練とは

 予備自衛官などが参加すると想定されているのが出動整備訓練です。この訓練では、出頭してきた予備自衛官などを部隊で受け入れ、被服を始めとした個人装具や各種装備品の交付(貸与)を実施します。場合によっては訓練を実施する駐屯地などの警備を実際に予備自衛官らに担わせる可能性も考えられます。

 ほかにも、駐屯地内のメインストリートに検問所を開設して、予備自衛官が主体となってその運営などを行うかもしれません。ただし、コロナウイルス感染症への対策を考えると、普段は民間企業などで働いている予備自衛官たちを一時的にも駐屯地に集めてしまうことで「密」が発生する可能性もあることから、逆に予備自衛官らを活用した訓練は限定的になる可能性もあります。

 これら訓練内容には、陸上自衛隊が過去に行っていた訓練から筆者が推測したものも含まれます。公式発表は少ないものの、筆者としては過去に陸上自衛隊が行ってきた様々な訓練を一元的に管理して実行するのが、今回の「陸演」のキモになるのではと睨んでいます。

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アメリカ陸軍の輸送艦で運ばれる陸上自衛隊の1 1/2t救急車(向かって左)とアメリカ陸軍のハンヴィー(武若雅哉撮影)。

 では、なぜ今、このような大規模訓練を行うのでしょうか。その背景には中国と台湾の情勢などが深く関わっていると推察されます。

 海上自衛隊や航空自衛隊、さらには在日米陸軍の支援を受けて、陸上自衛隊が全部隊を対象にした実動演習を行えば、対外的に極めて大きなアピールとなります。

 奇しくも「陸演」とほぼ同じ時期に、台湾においても大規模な軍事演習が始まりました。台湾軍(中華民国軍)は中国本土からの攻撃を懸念していると各種報道などで伝えられていますが、日本と台湾がそれぞれの場所で大規模な演習を同じ時期に行うこと、そしてそれらの演習にアメリカ軍が絡んでいるということを考えると、今回の「陸演」は多分に中国を意識したものであると言わざるを得ないでしょう。

 違う場所で、異なる組織が、各々の指揮系統で、個別に演習を実施していますが、よくよく見てみると地図上ではアメリカ軍を後ろ盾にして両部隊が並んでいる形になっているのも否定できません。つまり日本と台湾、2つの演習は見えない場所でリンクしているのかもしれないのです。

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