【空から撮った鉄道】2021年 秋田県の鉄道点描 県内を北へ南へ

2021年上半期は書籍の掲載をきっかけに東北方面の空撮を複数回実施し、秋田県は2日間に渡って撮影をしました。県内の鉄道シーンをピックアップして点描します。

この記事の目次

・飛行プランは列車ダイヤにあわせて複数用意
・初日は秋田県の北東部へ
・2日目は最初に「こまち95号」を追いかける
・秋田総合車両センターから秋田港駅へ
・最後は日本海側を南下

【画像枚数】全38枚

飛行プランは列車ダイヤにあわせて複数用意

 秋田県は、秋田新幹線、秋田総合車両センター、秋田港など、気になる鉄道スポットが点在しており、空撮機会を狙っていました。オファーのあった書籍で秋田県の空撮を取り上げることとなり、ちょうど良いので重い腰を上げて空撮に挑みました。

 時期は新緑の田植えシーズンを狙いました。新緑は清々しくて木々の緑が写真に映え、田植えシーズンだと田圃に水が張り、場所によっては湖のようにどこまでも水が張った世界が見られます。5月に入って安定した時に実施しようと考えていました。

 しかし、今年の5月は変な天気でした。この数年思うのですが、毎年のように変な天候に見舞われている気がしてならなく、5月になっても現地はスカッと晴れませんでした。秋田県の空撮は青森県と一緒に行うこととなり、両県が晴れるタイミングで現地入りします。

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写真右側の十二段トンネルから顔を出した急行「もりよし」。車両は内陸線アートラッピングを施したAN-8800形のAN-8801号(2021年5月26日、吉永陽一撮影)。

 空撮は10年以上前に使用した航空会社で実施します。ほぼ初めての会社で飛ぶ感覚ですね。先方とは、細かい空撮方法や地図の照らし合わせなどを打ち合わせたいとのことで、4月後半、花巻空港にある航空会社へ出張したところ、その日は視程がかなり良い清々しい快晴でした。うーん、この快晴で飛びたい! そう思うほどの快晴です。この奇跡的な晴れは、再び起きませんでした。

 航空会社の運航部と何度か連絡を取り合い、5月26日ごろに安定した晴れがくるとのことで、当初の予定を急遽前倒しして花巻空港へ移動します。飛行プランは臨時列車の走る大型連休、平日、休日と事前にいくつか作成しておいて、26日は臨時列車も走っていない平日プランで飛ぶことになりました。

 ただし翌27日は、奥羽本線にE491系「East i-E」の検測があります。ちょうど秋田~大曲間で下り「こまち」とすれ違うため、これは押さえておきたい。26日は晴れるから、秋田県内の晴れ条件で撮りたい場所と遠景を撮って青森県へ移動。27日は曇り予報だから、鉄道のディティールをメインにして、「East i-E」や、県内の鉄道を寄りで撮ることにしました。

初日は秋田県の北東部へ

 26日は青森の竜飛岬まで飛行するため、花巻空港を9時台に離陸します。秋田空港ではダメなのかと思われますが、空撮のできるセスナ機が花巻ベースなのです。

 離陸した後は田沢湖を目指して男鹿半島へ抜けます。男鹿半島と八郎潟をワイドで撮るため、晴れがベストです。その移動中、秋田内陸縦貫鉄道の阿仁マタギ~戸沢間にある十二段トンネル付近を通過します。十二段トンネルは県内最長の5697mで、ちょうど角館行きの急行「もりよし」がトンネルを出てくる時間です。少しならば寄り道できるため、数旋回してトンネルを出たシーンを捉えました。

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写真下にAN-8801号が写る。十二段トンネルを通過した急行「もりよし」は、さらに大小のトンネルを通過して戸沢駅へと向かう(2021年5月26日、吉永陽一撮影)。

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Writer: 吉永陽一(写真作家)

1977年、東京都生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、建築模型製作会社スタッフを経て空撮会社へ。フリーランスとして空撮のキャリアを積む。10数年前から長年の憧れであった鉄道空撮に取り組み、2011年の初個展「空鉄(そらてつ)」を皮切りに、個展や書籍などで数々の空撮鉄道写真を発表。「空鉄」で注目を集め、鉄道空撮はライフワークとしている。空撮はもとより旅や鉄道などの紀行取材も行い、陸空で活躍。

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